メモ帳用ブログ

色々な雑記。

この記事はトップに固定。
今でも本館の方にちょいちょいアクセスがあるから、本館での更新をやめた後で気付いた致命的な複数の誤訳についての記事を作ってないのが申し訳なくなる。こっちではメモ書きレベルだけどその件についての記事をたくさん作っている。知りたかったらキャラ名か作品名(中国語)で検索すれば出てくる。
中国語の原本だって傑作というわけではないけど日本語版はゴミ。9割くらいの言葉はあってるんだけど、一語違いで意味が正反対になるようなのがかなりある。それに自動車が設計図から9割くらいしか再現されてなかったら爆発する。よく誤訳がネタにされる某ナッチやハリーポッターはそれでも商業レベルだけど、どう大目に見ても商業レベルに達していない。
あんなゴミみたいな翻訳をする会社の作品を数年追っかけててもう本館で新しい記事を作るのも馬鹿らしくなってしまったというか。いい経験にはなったけどもうそっちに気力を向けられない。本当はせめて気付いた部分だけでも記事を作ってけじめをつけるべきなんだろうけど。

やること変えるのと仕事が忙しくなるのでここの新規記事の投稿は基本ストップ。
修正はたぶんこまめに続ける。残している文章には責任持つ。科学とは現在正解に辿り着いているから正しいのではなく、正解を模索することをやめない方法論だから正しいのだ。
別のところで見かけたらバレバレだろうからよろしく。

オトナ帝国のチャコって外見だけ若くて実年齢はケンと同じくらいなのか、本当に若い女なのか、たまに議論になるけど、自分は見た目通りに若い女派。現在と未来に絶望して反動主義に走る若い女っていうそれなりにいるタイプかなと。チャコとケンは親子でもおかしくないくらい年が離れていると思ってるけど、疑似父娘とかではなくやることやってる風。同棲カップルだし。
ところで、オトナ帝国でテーマと絡めてよく議論になるのがひろしの「俺の人生はつまらなくなんかない!家族のいる幸せを、あんたたちにも分けてあげたいぐらいだぜ!」というセリフ。過去に浸るのをやめて未来を目指すことがテーマなのに保守主義的なセリフではないか、という意見がある。ひろしが父、母、息子、娘という典型的で古典的な家庭を築いたことの幸せを噛みしめる回想シーンがあるからなおさら保守的という意見が出やすいんだろう。でもこれは父親になった幸せ、とか、子どもがいる幸せ、とかじゃないのがポイントだと思う。家族と一口で言っても色々なかたちの家族があるわけだ。特に今どきは。そういう意味でいうとむしろ今どきのほうが「家族がいる幸せ」って言葉は受け入れやすいかもしれない。
あの後ケンとチャコは同棲カップルから家族になるのかもしれない。別れてそれぞれの家族を作ることだってありえる。子どもを持てるかどうかとは別の話としてだ。

ゴールデンカムイは最終回は好きなんだけど、樺太帰還以降のアシㇼパが民族について悩んだり杉元への恋心について悩んだりするパートがテンション下がるのに、両方ともふわっとした感じで終わらせられてカタルシスがない点はちょっと不満。民族のために生きるのが結論だとするなら、信仰の対象である自然や伝承は保護できても生活そのものは残せないって部分の掘り下げは欲しかった。アイヌは自分達の生活と結びついた環境としての自然を信仰しているんであって、自分達から切り離されて保護される自然を信仰しているのではないという気も。ただ、野田先生がゴールデンカムイのメインテーマに据えていたのはあくまで自然の素晴らしさで、ストーリーの要点はアシㇼパのおかげで北海道に自然保護区がたくさん作られたってところなんだろうと気付いたら腑に落ちたけど。

映画のグリッドマンユニバースの評判が良かったから見た。評判通りに面白かった。グリッドマンは好きだし結末そのものにも不満はないけど、想像に任せる部分が多すぎて少し消化不良、という人ほどおすすめ。最悪、ダイナゼノンは見てなくても話がわからないってことはない。
オーフェン好きならキエサルヒマの終端みたいだったといえば伝わるかな。たとえで出すにはマイナーすぎるかも。
グリッドマンよりダイナゼノンのほうが好みだったけど、同じくらい好きになった。
グリッドマンの感想はリアルタイムで何回か書いたけどダイナゼノンの感想は書いてなかったな。
ダイナゼノンはテーマや結論というよりも前提がすごくメタいアニメというか、生々しくてリアル系の現代社会・現代人がスーパー系超古代文明人・超古代文明ロボに掻き乱される、秩序に混沌が入り込んでからの日々は非日常のようでいて……、という構造の作品だ。リアル系ロボものとかリアル系特撮とかリアル系アメコミものとかのあくまで「リアル系」であってリアルではないお約束・メタっぽさをあえて全開にやっている。だから間口は狭め。正直初見だと第1話はノリがわからなくてとっつきにくい。でも第3話で勢いで宇宙まで行っちゃったり、第4話でヒロインが通学のためにダイナウイングを乗り回したり一般人に全然バレなかったりするあたりからロボ・メカ怪獣パートのノリが掴みやすくなる。設定面はもう少し踏み込んで明言してほしかった部分もある。ただ、ドラマ面での語り残しは感じない。面倒くささに焦点を当てつつも人間関係を肯定的に描いている作品だ。絆という漢字が本来は獣を拘束する綱のことを指していたと知っておくと内容を掴みやすい。絆は近代に入るまではもっぱら否定的な意味での人々の繋がりや束縛、しがらみを意味する言葉だった。出家の妨げとなる妻子との関係を表すのによく使われた。他にも英語のbondなど、結束と束縛の両面の意味を持つ言葉は数多くある。
怪獣とは自由そのものだとある人物は言った。「本当の怪獣使いは眠ったりしない」とも。グリッドマンにも裏腹な含みのこもった「本当の人間は眠ったりしない」というセリフが存在する。怪獣は人の感情から生まれながらも人の理の外にあり、心を持たない。ならば心とは。そして心を持つ怪獣とは。怪獣優生思想とは何を意味するのか。怪獣使いの素質とは何で、素質を持つ者の中でも怪獣使いになる者とならない者を分けるのは何か。感情を制御するものと何か。
ダイナゼノンはほぼ主人公の麻中蓬(公式での主人公というかヒーローはガウマ)の名前の由来が「麻中之蓬」(ねじ曲がりやすい性質を持って生まれたものも真っ直ぐなものに囲まれて育てば真っ直ぐになる)というところからして人間関係の物語だし、人間同士の感情の物語だ。ちなみにダイナゼノンのキャラの名前はほとんどが故事成語から採られている*1
映画のキャラの出番はグリッドマン2でダイナゼノン1くらい。ダイナゼノンのキャラはメインのドラマにはあまり食い込まないけど美味しいパート多め。やや切なめの本編ラストに対するハッピー盛り盛りの後日談でもあるからダイナゼノン好きにもおすすめ。
お腹いっぱいの出来。
追記。
もう公式というか宣伝でのネタバレが始まりだした部分だけど

*1:『宇宙船別冊 SSSS.DYNAZENON』、ホビージャパン、2021年10月、75頁。

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君の名は。の糸守町なら隕石クレーターで町がほぼ水没してしまって土地は諦めるしかないし、死んでしまうはずだった住民はみんな助かったから、その後の町やコミュニティの再建に触れなくてもハッピーエンドだなって納得しやすい。現実的にはああいう感じになったらどういう対応なんだろう。集落ごとに分割されて周辺地域に集団移住なのかな。
災害により移住を余儀なくされるって問題は天気の子では一応触れてたか。誰も帆高のせいだと言わないがそれでも帆高は自分が世界を変えたのだと自覚するっていうのが結論だから、あくまでさらっとだけど。
変化を受け止めて美しい風景とともに現実を生きることは新海監督のアニメで共通するテーマだ。むしろ変化を乗り越える結びつき、運命、ロマンティック・ラブ・イデオロギーのほうに重心がある君の名は。が新海アニメの中だとやや異色。