メモ帳用ブログ

色々な雑記。

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

大風呂敷

浦沢直樹先生はいわゆる漫画力が高い作家だ。演出力と画力が飛び抜けている。だからちょっと意味ありげな描写をするだけで凄く盛りあげられる。 サスペンスものの浦沢漫画は、謎が謎を呼ぶスケールのでかい大風呂敷を広げている時は本当に面白い。散りばめら…

白い巨塔

最近ドラマ『白い巨塔』2003年版が再放送しているので録画して見直している。自分の中のオタク心は財前の方がキャラが立ってて格好いいぞ!と叫ぶのだけど、里見みたいな人間もこの世には必要とされているのだとしみじみ思う。腕のいい医者が小を見捨てて出…

漫画のクレジットはいい加減

漫画のクレジットで原作と作画に分かれていると、いかにも原作が話のすべてを考えていて、作画は雇われて絵を描いているだけというような印象を受ける。でも実は作画と担当編集者が原案をほぼ固めた後で、雇われ脚本家として原作を探す場合もある。 そうした…

グリマー

浦沢直樹先生と長崎尚志先生が2人で手がけた作品だと『MONSTER』が一番好きで、その中のキャラクターだとグリマーが好きだな。わかりやすく美味しいポジションだけど、そういう脇役を安易に気に入ってしまう。

孫引きを信じるな

『MASTERキートン』の著作権問題に対する自分用メモ。すべて孫引きなので信憑性はゼロ。 serifugyakuyunyuu.com長期連載にはありがちだけど、『MASTERキートン』は前半が緊張感があって評価が高く、後半はややダレてネタ切れ気味になる。だから原作の著作権…

デッドオアアライブ

『週刊少年ジャンプ』なんて、打ち切り漫画家の人生や打ち切り漫画家にすらなれなかった漫画家志望者の人生をいちいち気にしていたら、とてもじゃないけど楽しめたもんじゃない。作家が食べていけるようになるまでに蹴落とさなくてはいけない人間の数は10や2…

『MASTERキートン』の作者

『MASTERキートン』の作者が誰なのかって問題はこのサイトが詳しくまとめている。サイト制作者の推論は置いておくとしても、興味深い証言が多く引用されている。 serifugyakuyunyuu.com現在販売されている完全版のクレジットは 1〜5巻 浦沢直樹 (脚本)勝鹿…

エンタメのバランス

浦沢直樹先生の作品だと話の全体で一番好きなのは『YAWARA!』だな。『MASTERキートン』も同じくらい好きだけど、浦沢先生の単独の作品ではないし。『MASTERキートン』は完結後に原作の権利について揉めたりもしたけど、今は決着がついて完全版も発売されてる…

セルフパロディ

浦沢直樹先生の漫画には『YAWARA!』のセルフパロディ的な『Happy!』っていうのがある。女子テニスもので、テイストはブラックコメディかな。『YAWARA!』とそっくりなキャラたちが倍以上に性格の悪い世界観で延々性格の悪いメタ的な茶化しを入れられながら所…

味のある脇役顔

あだち充先生って美形ではないけど味のある男の顔を描くのは上手いし意外とパターンもある。でも女の顔は美形から外すと極端な不細工やモブ顔になりやすい。読切だと作画のコスパを無視できるからか、パターン化していない女の顔を描く場合もある。美少女・…

ワガママ

『タッチ』の由加をワガママだと言う人は多いし、自分もワガママだと思うんだけど、どう考えても『タッチ』で一番ワガママなのはずぶの素人なのにいきなり明青のエースになってなんだかんだでそれを受け入れてる達也なんだよね。達也も自分がワガママなのを…

黒木と黒柳

『タッチ』の黒木の判断と『MIX』の黒柳の判断を比べると、どう考えても頭がおかしいのは黒木の方だ。でも結果オーライなので黒木はむしろ人格者みたいな扱いを受けることに成功した。世の中そんなもんだ。 入部当時の明青学園野球部にピッチャー志望の部員…

名脇役

話は変わるけどあだち先生が『タッチ』のキャラで好きなのは西村だそうだ。別のインタビューでも西村は幼馴染のマネーともども動かしやすかったと語っていた。西村は『MIX』でも地味にいい役をもらってるな。主役を立てつつ美味しいポジションを確保するのが…

富士子さん

突然だけど『YAWARA!』だと富士子さんが一番好きだ。柔も富士子と話してる時が一番可愛かったな。富士子は性格がメイン女子キャラで一番好きだし、脇キャラならではのポンポン進む恋愛であっという間にお母さんになりつつもすぐに柔道に復帰したところがいい…

短編集『最弱英雄传说』の詳細

《最弱英雄传说》 作者:第年秒 著 出版社: 北京联合出版公司 CIP号:2019302247 书号:978-7-5596-3960-8 出版地:北京 出版时间:2020.2 定价:¥49.0 内容简介 《最弱英雄传说》是知名漫画家第年秒的短篇漫画集,书中收录《二想》《多米诺》《最弱英雄传…

最弱英雄传说

去年クラウドファンディングしてた第年秒先生の『最弱英雄传说』そろそろ一般発売されるかなと思って検索したら今月発売みたいだ。やった。これで個人輸入できる。 www.cnpub.com.cn

付き合いが深い

夏天島に対して言いたい文句は多いんだけど *1*2、夏天島ってすごく集英社と付き合いが深い会社なんだよね*3。夏天島は日本の集英社と中国の漫画家を繋ぐ重要な窓口になっている。下手に批判しようとすると、現在夏天島経由で集英社から仕事をもらってる中国…

のんびり

マグメルの再開を本当は期待したい気持ちはある。でも第年秒先生はマグメルの前作の長安督武司の著作権はずっと前に取られて取り戻せなくて、それなのに長安督武司を再開してくれって声がひっきりなしに届くらしく、微博に何度も無理なものは無理だから要求…

覚えていたいこと

マグメルで誤訳が多くて話が理解できなくなってることには最初真面目に怒ってたけど、ミスに気付いたのか修正されるようになった後もひたすら誤訳が量産され続けるから、怠慢で誤訳をしてるんじゃなくて体制として誤訳を防ぐすべがないんだと気付いてからは…

付加価値

作品と受け手っていうのは一対一で向き合うのが本道で、受け手同士が感想を交換したり、作者の公開した裏設定を調べたりするのとかはあくまで付加価値なんだけど、自分は不純な人間だから付加価値の部分にも結構のめり込む。のめり込むから作品本体を楽しむ…

趣味

今は無駄だからやらないけど、子供の頃は自分の持ってないゲームの攻略本を古本屋で買ってゲームをやりもしないのに読みこんだり、使い終わったインスタントカメラを自分で分解して中のフィルムを取り出したり(感電するから本当は絶対やってはいけない。自…

週刊少年誌の対象年齢

週刊少年ジャンプは小学生から読み始めて小学生を卒業するのと同時に卒業するのが一般的だと思っていたけどどうも最近は違うらしい。実態としては大人がかなり読んでいるのを無視しても、中高生くらいが名目上のボリュームゾーンっぽいのか。というより昔か…

生活のかかった野球は大変だ

あだち先生の連載野球漫画の主人公たちの進路覚え書き

宗教とプロスポーツ

宮崎駿監督は、宗教とプロスポーツを国家が傾いた時に持ち上げられるものとして否定的に語っていたことがある。確かに古代ローマから「パンとサーカス(このサーカスは古代ローマではスポーツ観戦を指した)」って言葉があるくらい、プロスポーツは宗教と同…

昔の漫画が無料で読める![PR風]

『フーテン』や『漫画家残酷物語』は色々な公式漫画配信サイトで無料配信されている。 www.sukima.me manga-zero.com これらのサイトでは往年の名作や最近の話題作まで、思いのほかたくさんの漫画が全話無料配信の対象になっていた。全話無料は会員登録も不…

フーテン

あだち先生は映画『男はつらいよ』シリーズのファンで、主人公・寅次郎の異母妹のさくらが特に好きらしい。先生の好みを考えると納得。『男はつらいよ』シリーズは寅次郎とさくらの愛の物語だと語る人間も多い。 あだち先生の好みといえば、あだち先生は『フ…

選手はつらいよ

『タッチ』では主要キャラがみんなプロにならないし、少年漫画としての次作の『ラフ』でもライバルキャラの仲西がトップになったら競泳選手をやめて和菓子の研究をする(つまり和菓子屋の娘と…)とか言い出すし、あの辺りはあだち先生的にそういうのに憧れが…

ヒーローのタイプ

昔から「みんな」にワーキャーされるヒーローは大変そうで、犠牲になってくれてありがとうございますという感想しか浮かばない。本当に凄いなとは思う。 人知れず戦うヒーローのほうが孤独かもしれないけど憧れる。ネットにどっぷり漬かってウロウロしている…

みんなのため

ヒーローや英雄になるってことは生きたまま生贄になるっていうのと同じことだと思う。 『少女革命ウテナ』では王子様を人として庇おうとした妹は、魔女と呼ばれて百万本の剣を身に受けることになる。 『タッチ』では上杉達也はずっと上杉和也と浅倉南のため…

しゃーんめえ

どうしようもないことがあった時は、「しゃーんめえ」というじいちゃんの口癖を思い出すと少し元気になる。仕方がないと区切りをつけたり手段を変えたりしたほうが前向きになれることもある。 じいちゃんは長生きした。 あまり関係ないけど『MASTERキートン…