五稜郭で鶴見が言った「月島？ 私の味方はもうお前だけになってしまったな？」は雑誌版でも単行本版でも月島に鯉登を殺害するよう暗に促している言葉だと思う。鶴見としては自分が明言しなくても右腕である月島が汲み取ってくれるというのが大切。樺太編以前…

『ゴールデンカムイ』の花沢幸次郎も軍人としては部下から慕われていた。第31話『二〇三高地』を読めば、早期攻略を急かしておきながら将兵の犠牲の責任を花沢幸次郎に押し付け、さらには花沢幸次郎自刃の責任を第七師団に押し付けた中央に対して反感を持つ…

ちなみに花沢幸次郎中将のモデルである乃木希典大将（日露戦争の指揮官任命当時は中将）も日露戦争で息子を失い、中央の無能のためとはいえ多くの部下を犠牲にし、責任を感じて明治天皇に自刃の申し出をしている。この時は明治天皇に却下されたが、明治天皇…

鯉登平二の 花沢中将どんは切腹すっときオイへ手紙をくれもした息子の勇作どんが最前線で戦死して「愚かな父の面目を保ってくれた」と… という言葉を再確認。 まず前半部分は、花沢幸次郎は切腹の際に平二宛ての遺書を送った、という意味だろう。オイたちへ…