メモ帳用ブログ

色々な雑記。

浦沢直樹

漫画家のハッピー

『Happy!』は浦沢直樹先生の作品の中では知名度が低めの漫画。元々は『YAWARA!』の次回作としてミステリー漫画を構想していたところ、編集部からはまた女子スポーツ漫画をと頼まれて描くことになったんだそうだ。ただし『浦沢直樹 描いて描いて描きまくる』…

天才描写

『YAWARA!』では全然苦労しない天才主人公の描写が、普通ならとてもこなせないハードトレーニングを天才過ぎて軽々とこなしてしまう、ってところが絶妙だ。これが天才過ぎて全然練習しないのに強い、だとイヤミなライバルキャラになってしまう。現実に天才と…

富士子さん(2回目)

何回も書くけど『YAWARA!』だと富士子さんが好きだ。 『YAWARA!』は基本的にはスポ根のパロディ漫画。だから富士子さんも努力キャラというより努力キャラのパロディキャラという方が正確だ。バレエから柔道に転向ってギャグだもんね。間に妊娠出産を挟んで4…

漫画脚本の仕事

news.biglobe.ne.jp www.asahi.com 冒険小説・歴史小説・推理小説など多彩なジャンルで活躍したことで知られる小説家の船戸与一先生。船戸先生は若い頃『ゴルゴ13』の脚本を手掛けた経験があった。その時にさいとう・たかを先生が船戸先生の脚本を手直ししな…

80年代の女ったらしキャラといえば?

大映テレビ ドラマシリーズ スチュワーデス物語 DVD-BOX 前編発売日: 2004/11/17メディア: DVD『機動警察パトレイバー』(漫画版・1988〜1994年)の風杜刑事と『YAWARA!』(1986〜1993年)の風祭進之介は、どちらも俳優の風間杜夫さんが名前の元ネタ。風間さ…

古代人の移動

natgeo.nikkeibp.co.jp前に『MASTERキートン』の感想で触れた「エームズベリーの射手」の記事。ストーンヘンジが建造された時代にその近くに葬られたアルプス地方出身のビーカー人だ。 いやあ、ロマンがある! natgeo.nikkeibp.co.jpこっちは地中海出身の少…

『浦沢直樹 描いて描いて描きまくる』の感想メモ④ 女の子の好み

浦沢直樹 描いて描いて描きまくる (原画集・イラストブック) 作者:直樹, 浦沢,スタジオナッツ 発売日: 2016/01/27 メディア: 単行本 浦沢直樹先生が安心できる漫画家かは意見が分かれるかもしれないけど、少なくとも知った側が自分で自分の正気を疑うような…

正体は枯尾花

Alfred Hitchcock The Masterpiece Collection メディア: Blu-ray 『MASTERキートン』のドナウ川文明っていうのはいわゆるマクガフィンだ。マクガフィンの説明を辞書から引用。 「小説や映画などのフィクション作品におけるプロット・デバイスの一つであり、…

『浦沢直樹 描いて描いて描きまくる』の感想メモ③ なるほどと思った創作姿勢

浦沢直樹 描いて描いて描きまくる (原画集・イラストブック) 作者:直樹, 浦沢,スタジオナッツ 発売日: 2016/01/27 メディア: 単行本 浦沢直樹先生が長崎尚志先生と組んで創作する時の方向性は、工藤かずや先生原作の『パイナップルARMY』を描いている時に固…

ククテニ文化と原ケルト文化の融合→汎ヨーロッパ性

『MASTERキートン』のドナウ川文明について前に自分がごちゃごちゃ書いた記事へのリンク。書き飛ばしてるから気が向いたらさらに清書し直すかも。 tumtum.hateblo.jp 要約と補足。『MASTERキートン』のドナウ川文明っていうのは、ヨーロッパにインド・ヨーロ…

『MASTERキートン Reマスター』

MASTERキートン Reマスター (ビッグ コミックス)作者:浦沢 直樹,長崎 尚志発売日: 2014/11/28メディア: コミック「ビックコミックオリジナル」にて、全8話を2012年第7号〜2014年第17号に断続的に掲載。 クレジットは 浦沢直樹 長崎尚志ストーリー 2011年〜20…

『浦沢直樹 描いて描いて描きまくる』の感想メモ② 『MASTERキートン』に対する“公式発言”

『浦沢直樹 描いて描いて描きまくる』を読んだ動機の本題。『MASTERキートン』に対する浦沢直樹先生の“公式発言”の確認。著作権問題や絶版での入手困難は既に解決しているので、“公式発言”は“公式発言”として受け取っておくのが賢明だ。あと比較のために『パ…

チートvs超チート

『YAWARA!』の序盤の面白さは、完璧にチートなのに柔道をやりたくない柔と、それ以上の超チートでなんとしてでも柔に柔道をやらせたい猪熊滋悟郎お祖父ちゃんの闘いが周囲を巻き込んでいくドタバタギャグにあると感じる。中盤になると富士子を中心に“漫画チ…

『浦沢直樹 描いて描いて描きまくる』の感想メモ① 設定上の天才と凡人

気分転換に浦沢直樹先生のオフィシャルガイドブック『浦沢直樹 描いて描いて描きまくる』を読んだら興味深い話が多かった。何回かに分けて感想を書く。 浦沢直樹 描いて描いて描きまくる (原画集・イラストブック) 作者:直樹, 浦沢,スタジオナッツ 発売日: 2…

大風呂敷

浦沢直樹先生はいわゆる漫画力が高い作家だ。演出力と画力が飛び抜けている。だからちょっと意味ありげな描写をするだけで凄く盛りあげられる。 サスペンスものの浦沢漫画は、謎が謎を呼ぶスケールのでかい大風呂敷を広げている時は本当に面白い。散りばめら…

グリマー

浦沢直樹先生と長崎尚志先生が2人で手がけた作品だと『MONSTER』が一番好きで、その中のキャラクターだとグリマーが好きだな。わかりやすく美味しいポジションだけど、そういう脇役を安易に気に入ってしまう。

孫引きを信じるな

『MASTERキートン』の著作権問題に対する自分用メモ。すべて孫引きなので信憑性はゼロ。 serifugyakuyunyuu.com長期連載にはありがちだけど、『MASTERキートン』は前半が緊張感があって評価が高く、後半はややダレてネタ切れ気味になる。だから原作の著作権…

『MASTERキートン』の作者

『MASTERキートン』の作者が誰なのかって問題はこのサイトが詳しくまとめている。サイト制作者の推論は置いておくとしても、興味深い証言が多く引用されている。 serifugyakuyunyuu.com現在販売されている完全版のクレジットは 1〜5巻 浦沢直樹 (脚本)勝鹿…

エンタメのバランス

浦沢直樹先生の作品だと話の全体で一番好きなのは『YAWARA!』だな。『MASTERキートン』も同じくらい好きだけど、浦沢先生の単独の作品ではないし。『MASTERキートン』は完結後に原作の権利について揉めたりもしたけど、今は決着がついて完全版も発売されてる…

セルフパロディ

浦沢直樹先生の漫画には『YAWARA!』のセルフパロディ的な『Happy!』っていうのがある。女子テニスもので、テイストはブラックコメディかな。『YAWARA!』とそっくりなキャラたちが倍以上に性格の悪い世界観で延々性格の悪いメタ的な茶化しを入れられながら所…

味のある脇役顔

あだち充先生って美形ではないけど味のある男の顔を描くのは上手いし意外とパターンもある。でも女の顔は美形から外すと極端な不細工やモブ顔になりやすい。読切だと作画のコスパを無視できるからか、パターン化していない女の顔を描く場合もある。美少女・…

富士子さん

突然だけど『YAWARA!』だと富士子さんが一番好きだ。柔も富士子と話してる時が一番可愛かったな。富士子は性格がメイン女子キャラで一番好きだし、脇キャラならではのポンポン進む恋愛であっという間にお母さんになりつつもすぐに柔道に復帰したところがいい…

しゃーんめえ

どうしようもないことがあった時は、「しゃーんめえ」というじいちゃんの口癖を思い出すと少し元気になる。仕方がないと区切りをつけたり手段を変えたりしたほうが前向きになれることもある。 じいちゃんは長生きした。 あまり関係ないけど『MASTERキートン…

引っ越し

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