メモ帳用ブログ

色々な雑記。

葬送のフリーレンって実はジャンルとしてはヨコハマ買い出し紀行とか系だな。原作者の前作がもろにロボ娘主人公のポストアポカリプスものだし。でもRPG風の設定のほうが間口が広い。設定が緩くても突っ込むだけ野暮という前提もあるし。美麗系の作画の雰囲気…

ちょっと前は現代ではドラえもんの空き地は失われた、なんて言葉をよく聞いたもんだけど、これからは住宅地でも空き地が増えていくかもしれないんだよな。開発が盛んな時代のこれから家が立つ空き地と、人が減って家の解体された空き地じゃ意味合いは逆だけ…

エヴァは旧シリーズの時点で実はというか直球にポストアポカリプスものなんだけど、ファンがそれを忘れていたから制作者サイドがQで強引に思い出せようとした感じ。

こう、全体的に、ヨコハマ買い出し紀行まで行かないでNieA_7くらいのニュアンス。NieA_7と魔法使いTai!ってどっちが先だっけって検索したら魔法使いTai!のがだいぶ早いかった。異様な存在に馴染んだ状態での日常ものって元祖はなんだろう。

今日の舞台挨拶のレポ。 تغريدة / Twitter 後からの解釈の乗っていない、制作中の制作者サイドの意図が聞けてありがたい。受け手はどうしても意図を見逃したり変なところを盛ろうとしてしまったりするので。 あとすずめの戸締まりの興行収入が天気の子を越え…

すずめの戸締まりは概ね王道のストーリーだけあって、話運びが被る作品が多い。ソ連(当時)アニメの

健やかに育った鈴芽にもわかりにくい心の傷や闇の深さはあり、それが旅を通じて克服される、というのがすずめの戸締まりのストーリーだ。自分は鈴芽という少女の明るい性格も、ふとした闇の見せ方も好きになった。多少お転婆なところだってあの年齢と基本的…

ものすごい根本的な設定の話をすると、ミミズやらが災害を起こした場所が呪われて後ろ戸ができるからもう災害が再発しないように閉じ師が戸締まりをする必要があるのではない。人が神の土地を借り受けているのに、諸事情によって放置するようになり、人の心…

新海監督の犠牲者に対する「自分だったかもしれない」という思いの強さを念頭に置けば、すずめの戸締まりであのキャラのもう一人の自分とも言えるあのキャラをあえてああいう結末にしたことの意図も理解しやすくなる。それで今まで納得していなかった人が納…

新海監督作品の中で一番設定が複雑で理解されていないのはやっぱりすずめの戸締まりだと思う。ナウシカのシューティングゲームが蟲を虐殺する内容だというのは実は都市伝説なんだけど、その都市伝説のレベルで設定が理解されていないし、描写の意味もところ…

人類の終末がテーマになっているアニメだとすずめの戸締まりはアリエッティより好き。細田監督版時をかける少女とだったら悩む。終末の捉え方だけなら断然時をかける少女のほうが好みだけどテーマ以外はすずめのほうが一回り以上リッチ。 ちょっと違うけどピ…

人間は絶対に死ぬし、人類は絶対に滅亡するんだから、この世のすべては破滅への伏線と解釈可能だ。中年期以降はもちろん、青春だって、誕生だってそうだ。でもそういうナラティブは好きじゃないな。 ところで新海監督が日本は老年期に差し掛かったと発言して…

インタビューを繰り返していると回答は固く定型化していってしまうのですが、時々それを許してくれないような聞き手がいます。清水さんもそういう方でした。学びの多い紙面でした。この<まち>の下の記憶(21)…「新海誠+2」の意味 : 読売新聞オンライ…

自分は宮崎監督ファンなので「平均寿命が30歳だろうと縄文時代が日本人の一番幸せな時代だったんじゃないか」という宮崎監督の言葉にちょっと惹かれるものがある。どう考えても日本も自分自身もそうした道は選ばないこその憧れではあるんだけど。

君の名は。はアポカリプスを回避する話で、天気の子はアポカリプスのが起きても生きていこうと決意する話。そしてすずめの戸締まりは既にポストアポカリプスの世界で生きていることを認めようという話だ。 君の名は。と天気の子とは違い、天気の子とすずめの…

自分は寄生獣の広川の言うことが結構わかる人間だけど、あんなことを考えるのは人間が人間として思い上がっているからだとも思う。人間と他の生物が友達じゃないのと同じくらい、他の生物同士も友達じゃないし相手に対して遠慮しない。人間以外の生物を自然…

ナウシカと寄生獣は作品としてはどちらも同じくらい好き。自然観というか自然と人間の関係性に関しては宗教色の強いナウシカよりSF色の強い寄生獣のが好き。ナウシカの価値は自然観自体よりもアナーキズム的な自由と友愛の姿勢を人間同士の関係性でも自然と…

宮崎駿監督がナウシカの映画版を見たC・W・ニコルさんに「あの後腐海の底に開拓団を送り込むのか」と聞かれて内心「何もわかってないな、この人は」と感じたことはあまりにも有名である。

荒廃した土地でも植物が育つ、みたいな点だけに着目すると、日本の作品に限ってもはだしのゲンとか北斗の拳とか色々前例はある。 だがこれらの例だとその植物とは穀物だ。農産物である穀物の復活を人間社会の復活のメタファーにしている。はだしのゲンではも…

新海監督はすずめの戸締まりをポストアポカリプスものとして制作したということだけど、現代を強引にポストアポカリプスの世界として読み解こうという試みは見ようによってSF的かもしれない? しかも相当に攻撃的な。 一昔後のポストアポカリプスものといえ…

大学入学直前に撮ったはずの学生証の写真が現在の芹澤と大差ないから、入学後しばらくしてから髪を染めたという設定は制作中はなかったはずなんだよね。新海監督は各キャラの設定を事前にもう少し練っておいても良かったみたいなことを映画公開後に語ってい…

宮崎駿監督なら前提となる文脈無しでも「人類が絶滅しても地球の生態系が存続すればそれでいいんだ」とか言い出す。なぜなら事故前の1984年に公開されたナウシカの打ち上げで、人類の滅びを描いてもいいのかとスタッフに詰め寄られた際にそういう反論をして…

小説版(原作版)では ==== 鈴芽は芹澤に福島の景色を綺麗だと言われた際、その景色に「黒のクレヨンで塗り潰す、日記帳の白い紙」を重ねていた自分との違いに「単純に驚いたのだ」。福島の景色を綺麗だと感じる芹澤の感性に嫌悪感を覚えた訳ではない。鈴芽…

これは第二次世界大戦の頃の調査だから今だと違う結果が出るかもしれないけど、人間って空襲で自分の家族が亡くなることよりも、空襲で自分の建てた家が焼失することのほうが精神的ダメージが大きいそうだ。自分の人生を費やした成果物が失われることを受け…

書きたいこと。 すずめの戸締まりのあのセリフの意図については新海監督自身がインタビューで語っている。 その上で新海監督があのセリフを書いた文脈だろうと自分が考えている事柄について言及してみる。ただ、現状では二重、三重にセンシティブな話題にな…

書きたいことを書くための前置き② 過疎化と少子高齢化、特に地方の衰退は、地方に関心のある人間なら無視できないテーマだ。 劇場版のゆるキャンもこの点をテーマにしていた。原作者や監督をはじめキャンパーがスタッフに多く、当然、地方の衰退を実感する機…

書きたいことを書くための前置き① 新海監督はエールのつもりで秒速5センチメートルを制作した監督である。孤独感を抱える主人公を美しい風景で包み込むことで主人公の孤独すら肯定的に描きたかったそうだ。そうした意図は伝わらなくもなかったし、感性が変わ…

新海監督って、「鈴芽と草太は絶対に結婚しますよね?」みたいな迫り方をファンがすると、天邪鬼で「そうとは限らないんじゃないかな?」とか言い出しそうだから、「人生のいいパートナーになれそうですよね?」くらいのところであえて留めておくのが戦略的…

『君の名は。』で千年周期でやってくるティアマト彗星がその度に隕石を糸守町に落下させるのは、科学的には説明がつかない。『君の名は。』かなりSFっぽい作品だけど、この部分はオカルトで割り切っておく部分だと思う。無理にSF的に説明をつけようとすると…

未だにコンラート・ローレンツの『攻撃』を引き合いに出して人間と動物の違いを語っていたりする人がいるのを見ると、これが学説が単なる疑似科学になり、疑似科学がオカルトになり、オカルトが宗教に変わる過程なんだろうかと思ったりはする。