メモ帳用ブログ

色々な雑記。

今月のMIXのちょっと感想。

一応ラブコメ回。走一郎と春夏の仲が進展したような、してないような。投馬と春夏が親しくなったような、なってないような。扉絵とイメージシーンで音美・春夏両ヒロインのサービスシーン付き。ちゃんとサービスが嬉しいのは素直にすごい。

ストーリーとしては、問題を適当にやり過ごして問題の方が勝手に自己解決してくれるのを待つという投馬の性質がよく出た回。「とりあえず… 見なかった事にしようか。」春夏との喧嘩(誤解)への対応で走一郎を完全に放っておくつもりではないとは示されてるけど、自分と走一郎の直接の葛藤とはまだ向き合いたくないくらいの感じかな。投馬がやり過ごしつ続けてもそのうち走一郎は自分自身で気持ちの整理をつけてくれるかもしれないけど、主人公の対応としては問題。言葉でなく無意識の行動でもいいから投馬が走一郎の悩みを解くきっかけになって欲しいところ。

あだち漫画は対決の結果より対決の決意を重視する作風だった。それに納得できるなら、葛藤展開が続いても最終的にはカタルシスが得られた。ただ今は多少変わってきている。自分が一番気になるのは、12巻の赤井兄弟のエピソードがどういう意味付けをされているのかという点。長年兄から目をそらし続けてきた弟がとうとう対決の決意をした、だが全ては兄の思いやりという掌の上、というのはどう捉えるべきか。素直に赤井兄の思いやりに関心してもいいのか、飼い犬の事故で生まれた弟との確執に向き合わないままに問題を解決したことにしようとしている未熟さを受け取ってもいいのか。立花兄弟の関係を考えるのにも関わってくるだけに気になるポイント。タッチで柏葉兄弟を描き、クロスゲームで兄の思いやりだけでは弟の葛藤を解消できないことを描いたあだち先生の作品として捉えるなら後者だけど、先生の考え方だって変わってくるだろうから断言できない。

まともに話を展開するなら、山場では明青対健丈、投馬対赤井兄の戦いを通じて、立花兄弟と赤井兄弟の葛藤に区切りがつくはず。それは投馬たちが2年の夏なのか、3年の夏なのか。

ところで赤井兄は新田兄と東のミックスな感じだけど、意外に三枚目な感じとかからイヤなやつだったと本人が語る選手時代の東兄を入れてるのかなと勝手に思っている。もし階段での事故がなければ、東弟の野球への取り組み方は全く違ったものになっていたはずで、赤井弟のように一時遠ざかっていた可能性だってある。