メモ帳用ブログ

色々な雑記。

ストーリー・演出・キャラ諸々ひっくるめて表現というか作風というか雰囲気を一番気にする人間なんで、創作物は作者買いすることが多い。雰囲気はマニュアル化するのが難しい部分で作者への依存度が高い。ただ雰囲気が反映するのはあくまで作者の技術であって、人格や作者そのものではないと思う。作品の雰囲気と人格が一致してるような作者の話も聞くけど、ほのぼの系ばっかり手掛けてるのに人格が××な人とか、グロホラーを手掛けてるけど人格者な人の話も珍しくない。若い頃は色々な作風を試して、ヒットした作品の作風を維持しているベテランとかは、わかりやすく商売的な理由で作風を選んでいる。自分の人格や信条も含めてウリにする創作者も多いけど、それは作者をキャラ化したプロモーションみたいなものだ。

エンタメの創作者には人の反応を読むスキルが必須だと思うけど、反応読んだ上で思い遣ってくれるならいい人だし、手玉に取るような人なら性悪だし、スキルと人格はやっぱりイコールで結ばれるようなものじゃない。

あと作者名ってどうしても信頼の置きどころとして重視してしまう。これは面白さの上限というより下限の話。キャラを苦境に立たせたあと、うまく逆転させるなり、苦境から抜け出せなくとも納得できる希望を見せるなり、ができる作者って意外と少ない。突き落とすだけ突き落としてハイ終わりみたいなのは、よほど作者と読者の美的感覚が一致でもしてない限り楽しめない。面白い作品とつまらない作品を繰り返すタイプの作者ならともかく、面白い作品と酷い作品を繰り返すタイプの作者は、完結後の評判を聞くまで新作に手を出しにくくなる。

いわゆるウェブ小説でインスタントに気持ちよくなれる話もばかりが求められがちだと言われてるのも、書き手も読み手もアマチュアで同等で身近すぎるからだと思う。作者と読者の間に信頼やある種の幻想が全くない。ウェブ小説界でもベテランになって信頼関係を作った後ならシリアスをやれるのかな。雑誌の漫画だと、新人作者でも最低限編集部や雑誌がプロとして質を保証した漫画ですって体裁が取れる。