メモ帳用ブログ

色々な雑記。

孫引きを信じるな

MASTERキートン』の著作権問題に対する自分用メモ。すべて孫引きなので信憑性はゼロ。
serifugyakuyunyuu.com

長期連載にはありがちだけど、『MASTERキートン』は前半が緊張感があって評価が高く、後半はややダレてネタ切れ気味になる。だから原作の著作権で揉めたというニュースが出た時、原作の勝鹿北星先生は途中で降りていたと推測したファンが多かった。勝鹿先生の死後、2005年のインタビューでも、浦沢直樹先生と長崎尚志先生がそのように捉えられる発言をしていた。
しかし1994年の連載終了直後のインタビューでは、勝鹿先生が原作としての立場から後半部分のエピソードについてコメントしている。完全版でも勝鹿北星先生の名前は最後まで脚本としてクレジットされている。
むしろ途中で制作から外れたのは小学館の社員として前半部分の担当編集者を務めていた長崎先生の方であり、後半は配置換えで担当を退いていたことが、長崎先生のインタビューから確認できる。完全版でも長崎先生は前半部分(1~5巻)のみ脚本としてクレジットされている。

以上のことから、浦沢先生と長崎先生は『MASTERキートン』の前半の面白さは当時の担当編集者だった長崎先生の貢献によるところが大きかったと主張し、担当部分について脚本としてクレジットするように求めたことが推測できる。
2人のインタビューの内容や現在の長崎先生の活躍からすると、自分も完全版では長崎先生が前半部分の脚本としてクレジットされるようになった点には正当性があると思う。完全版で勝鹿先生が原作ではなく共同脚本の1人としてクレジットされるようになった点も妥当なのだろう。ただ、勝鹿先生は途中で仕事から降りた、脚本家としてさえ何もしなかったという噂は、おそらく間違っている。