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『浦沢直樹 描いて描いて描きまくる』の感想メモ④ 女の子の好み

 

浦沢直樹先生が安心できる漫画家かは意見が分かれるかもしれないけど、少なくとも知った側が自分で自分の正気を疑うような事件は起こさない漫画家ではある。スキャンダルもあるあるの範囲。

浦沢先生は『奥様は魔女』の女主人公のサマンサ萌え。きれいとかかわいいとかよりも、いいなと思える仕草や表情が大切。とくに嫌悪感を示したときや驚いたときの表情にグッとくるポイントがあるそうだ。

執筆時は意識していなかったけど、後で思い返せば『YAWARA!』の柔と祖父・滋悟郎のやり取りは、『奥様は魔女』のサマンサとその母親のやり取りに大きく影響を受けているという。『YAWARA!』は初めて挑んだ美少女ものということで女の子を魅力的に描くのに試行錯誤していた。

ちなみに『奥様は魔女』のサマンサとその母親のやり取りといえば、母親がサマンサの夫の名前を間違えてすぐにサマンサから訂正される、というのが定番のギャグで、浦沢先生もインタビュー中に言及している。『奥様は魔女』は日本でも大ヒットしたドラマで、再放送を含めると60年代から80年代まで放送されていた。昔のコメディ漫画、特にラブコメで名前間違えネタが多いのは『奥様は魔女』の影響なのかも。今でもベテラン漫画家や若手でも昔の作品をチェックしているタイプの漫画家だと、名前間違えネタはそれなりに見る。間違いなくご高齢のあだち充先生とか、高橋留美子先生とか。