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色々な雑記。

イドの漫画版の第7話

今月号のイドの漫画版が面白かった。

1から4話はコミックス第1巻に収録。

5から最新の7話まではBOOK☆WALKERの「マンガ・雑誌 読み放題」に加入すると今なら500円で3話とも読める。 来月の8話までいけるはず。

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 「や 一人くらい助けたくてさ」

格好良い!酒井戸は神様みたいなスーパーヒーローではないから目の前の人間すべてを救うことはできない、だが1人でも救えるなら無駄と諦めずにやれるだけのことはやる。ナイスガイだ。

舞城先生の小説は文学方面から評価されているだけあって人間のドロドロした面も細かく描写するんだけど、イドはアニメが中心の企画だけあっていい意味で性格がデフォルメされててキャラが立っている。心情より事件を追うタイプのエンタメ映像作品だとキャラ立ちは大事。

現実で大量死が起こる中で1人だけ生き残ると、極端な美談にされるか極端なバッシングを浴びるかで、生存者はその後普通の人生を送りにくくなる。助けた方だって生き残った場合は神様としてみんなを救えなかった罪でバッシングを受けたりする。どれだけ冷静になろうと努めても、ナンデウチノコハタスケテクレナカッタノーとなるしかない人は多い。世界に選ばれたかどうかの違いではなく、近くに変わった人がいたかどうかの違いでしかない不条理を、納得できない人間は少なくない。でもここは井戸の中だからそういう面倒くさいことは考えなくてもいいのだ。助けたティナも現実には存在しないけど。

それにしても、この井戸の謎の焦点は表側がカエルちゃんの死因として、裏側はティナの正体っぽいな。イドの持ち主は鶴見真名(仮名)。ティナのモデルは鶴見の親しい身内で、その女性が現実では事故で亡くなり、鶴見はサバイバーズギルトから歪んだチョーズンワン思想を持つに至ってしまったとか?もしくはティナのモデルは鶴見自身でやはりサバイバーズギルトから…とか?第1話だけティナの髪にトーンが貼ってないのは作画ミスなのか鶴見の変装と関係があるのか。

とにかく何らかの理由で騎士たちを大勢キープしているんだから、鶴見は以前に大きな事件、事故、もしくは宗教?のいずれかと関係があったのは確かだ。

いいキャラをしている新入りの福千くん、彼が臨死体験中に出会ったカエルちゃんらしき女性の正体はすぐ近くで死にかけていた鶴見かもしれない。そうでなくても明らかに偽物のカエルちゃんは今回の事件と関係しているはず。鶴見の騎士はワクムスビを盗んだりとミヅハノメに関与しようとしている。目的は鶴見がカエルちゃんに成り代わること?もしくはティナのモデルが鶴見の知人ならその意識をサルベージすること?

この事件の目的にはカエルちゃんもしくは飛鳥井木記本人が関わってきそうだ。まさしくチョーズンワン的な存在でもあるし。でもアニメ本編の最終回で示されたとおりに、人間は神様じゃないからすぐには実現できないこともあるけど、いつか実現できると希望を持って生きることもできるというテーマの象徴が飛鳥井木記だ。だから漫画版やもしあったとしてもアニメの続編では、飛鳥井木記の開放を直接描いたりはしないはず。だとするとこの事件の具体的な目的や落とし所はどうなるのか。