メモ帳用ブログ

色々な雑記。

掴みの弱さ→ドラマ性?

逆に第1話の出来の良さでいうと真っ先に思い浮かぶのが比較的最近の進撃の巨人。無名の新人で絵も拙かったのにあっという間に話題になった。その後も優れたスペクタクル展開の連続で一躍大人気漫画に。アニメも良い出来だった。
一区切り後にマーレ編に入ってからは、北欧神話モチーフを全面に出したラグナロク風の最終戦争展開に突入。爽快感が薄れて賛否別れているけど自分は好きだ。最終的にはある適度綺麗に纏まると信じている。もし最初から今のトーンのマニアックな作品だったら、否の声は少なくてすんだだろうけど同時に大して話題にならない作品になっていただろう。
鬼滅の刃は典型的な序盤の展開が遅くて中盤から人気が出た漫画。2クールのアニメで人気が爆発したのも2クール目の途中から。だけど中盤の爆発が話題なりうるだけのファン数は序盤からずっと確保していた。
序盤の展開が遅いということはそれだけ人物描写を丁寧に行っているともいえる。見捨てられない程度にじっくりと序盤に下地を固めた作品は後々爆発的な人気を得ることがある(ただし現在の鬼滅の人気爆発ぶりはそういう常識的な説明に収まるものじゃない)。ジャンプだと最初は打ち切り寸前だった漫画が新展開(主にバトル)や新キャラによって大人気漫画になった例はいくらでもある。
NHKの朝ドラや大河ドラマは、序盤で切られる心配がほぼないこともあって、比較的ゆったりとスタートする。小説や映画でも徐々に盛り上がっていくタイプの作品は多い。退屈でもいいという意味ではなくて、あくまでスペクタクル性よりもドラマ性の積み重ねを重視するという意味。
序盤で見捨てられる危険性が高い普通のドラマ・アニメや漫画だとバランスが重要。ジャンプは打ち切られる可能性が高い代わりに、生き残っている間はなんだかんだ他の雑誌よりずっと多くの読者を確保できる。でも鬼滅の人気爆発がアニメ後だったことを考えると今はジャンプで連載しているだけでは読者層が限られるのかも。