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中国の出版業界

前にも少し触れたことのある中国の推理作家である陸秋槎先生のインタビュー。中国の現在の出版業界について色々語っていて面白い。

 

fukyo-murder.hatenablog.com

紙媒体での雑誌の廃刊が続いて電子書籍に一本化しつつあるという点では推理小説業界も漫画業界と同じのようだ。中国の出版業界全体がそうなのかも。

映像化で原作料を受け取ることでマネタイズを図っているという点も小説業界だけでなく漫画業界でもよく聞く話だ。

拾又之国(群青のマグメル)の場合、映像化は既に終わってしかも失敗している。あくまでも商業的可能性という部分に限定すれば価値の高くない作品になってしまった。拾又之国の完結章である第三部を第年秒先生が描くつもりでいてくれているのは、作家としての商売目的というよりも作家としての好意によるものというほうが適当だろう。

第年秒先生に経済的な余裕がない状態でうまみの少ない拾又之国の再開を強くお願いするのは現実的ではない。だから日月同錯(屍者の13月)にヒットしてもらって気兼ねなく拾又之国の再開を待ちたかった。日月同錯が上手くいかなかったらなおさら拾又之国の再開が遠のきかねない。現状だとどうなるんだろう。単行本化は規制の問題で難しいと第年秒先生が微博に投稿していたので、ウェブ漫画としての成否が主な判断材料になる。とりあえずジャンプ+で連載されるようになったことは前向きな材料のはずだ。

テンセントの漫画は大体そうだけど、日月同錯は頻繁にイイねを押したりレビューを書いたりするとポイントなどがもらえるキャンペーンをやっている。イイね数はキャンペーンの有無で波が激しいけど悪くはない。固定ファンのいる漫画家だからレビュー数や月票(投げ銭)はまあまあ。でも人気値(閲覧数を元に算出される数字であって実数ではないらしい)は同じくらいの話数の漫画と比べるとかなり低い。前向きに考えればコアなファンがいる作品ということなので、何らかの展開が行われる可能性はあると思う。