メモ帳用ブログ

色々な雑記。

監禁殺人

配信で今期の警察ドラマを見たら第1話が北九州監禁連続殺人事件をモチーフにしていた。ドラマはエグみをちゃんと調整していた。

「もう私の裁判はね、司法の暴走ですよ。私自身、なにも身に覚えのないことなのにね、私ひとりに罪を被せようとする陰謀が、あらかじめ出来上がっているんです。ほんと、裁判所という機関は、いまではもうほとんど、事実を発見する仕組みが機能しなくなっていると思います。感情的にならず、冷静に判断することをよしとされる裁判官が、マスコミや一部の作家のアジ(テーション)に乗っかった意味不明の判断を次々に実行しているんです。いわゆる魔女裁判のように裁こうとしているんです」

 陽に当たらず地下で栽培されたウドを想像させる、漂白されたかの如き白い肌。歌舞伎役者のように整った顔立ち。だが、その見開いた黒目の奥には感情を窺えない闇が宿る。私はメモを取る手を止め、しばし彼の表情に目をやった。

 なんなのだろう、この饒舌な語りは。なんなのだろう、この罪悪感のなさは。




こういう首謀者が手を汚さない大量殺人事件は、ごく稀ではあるけどどの国でもしばしば起きる。一番邪悪なのは間違いなく被害者たちの逃げ場を奪って殺し合わせた首謀者の男だ。そして往々にして首謀者というものは自分は直接手を下さなかったといって自己正当化する。被害者たちが愚かだったから勝手に殺し合いをしただけと嘯いて責任をなすりつける。