メモ帳用ブログ

色々な雑記。

ヨウといえば、ヨウは日本語的な意味で相当卑怯な手段を取るキャラではある。でもヨウの卑怯さは困難な責務を果たすため、勇気をもって全力で危険に飛び込むための手段だからそれでいいのだ。日本語では勇士と卑怯者は両立しうる。命を救うために汚い手段も取るキャラは自分も好きだ。
一方で中国の懦夫は勇士の反対語。力も意思も何もかも弱い者に対して使われる。黒山村の村長が光から殴られたのだって白小小を生贄にするという汚い手段を取ったせいだけではなく、汚い手段を取った責任を白小小に押し付けて自分の弱さから目をそらしたせいだ。
でも生贄を差し出さなければ皆殺しになるような村で生贄が堂々と帰ったらああいう対応が取られるのは容易に想像がつきそうなものだけどな。まあ光は12歳だしと納得しておくけど、世間知らずすぎというか現代的な価値観すぎやしないか。修行する前は一般社会で生活してたのに。かといって実際の西暦1906年の人間らしい価値観でも感情移入しにくくなる。こういう価値観のズレを扱う手段としては転移者・転生者設定がどうしても便利だ。商業作品でも多いし、アマチュアのウェブ小説だと一時はそればかりだったそうだし。
黒山村への対応では黄二果が一貫して模範的。作品としても光が青すぎて暴走気味なのをわかりやすく示すため、隣に黄二果が置かれている。日本語では省略された「この村の人間が虐殺されたらお前のせいだぞ」ってセリフも作品としての正解のセリフ。ただ正解をわかりやすく表現しすぎてきついセリフになっているきらいはあるかも。まああくまでメタ的に使いやすいポジションにいるのが役割のキャラではあるんだけど、役割をまともにこなせてるから黄二果はレギュラーキャラの中だと好感度が高め。