メモ帳用ブログ

色々な雑記。

西暦525年の事件の元凶は屍疫を流行らせた三眼だけど、村人に家族を殺された白大が、その三眼の命を助けてでも村人への復讐を頼んてしまったという流れは無理がないし、これで終わっていれば理不尽な昔話としての完成度は高かった。
でもこのときに黒山村の村人を全滅させておくのが白家の後々を考えれば一番良かったはず。三眼が白大の記憶を読んだ限りでは、白大は自分の家族を直接食べた村人(身体の欠損した病人)への復讐は望んでいたけど、それ以外の止めなかっただけの村人への復讐は望んでいなかったということなのか。サービス精神で白大の死体を使って復讐するくらいならついでに黒山村を全滅させても良かったのに。一見法屍者に見える白大の死体が村を襲撃して、生き残りもかなりいたせいで、白家には清代まで妙な伝承が残ってしまった。あくまで恩人は白大だけだから親類のその後は度外視なのか。それにしても清代まで村がほとんど不変で無傷なのは不自然だけど、運命のせいということでスルーしておく。
この間三眼は借元真目で周りの様子を確認したり傷が癒えないなりにたまに起きたりはしていた。白大の妹の子孫が白姓を継いだのは知っていたけど、その後子孫が黒山村に移住したことや、黒山村で白家に奇妙な伝承が囁かれていたこと、白小小の両親がその伝承のせいで自分の生贄に捧げられたことなどは知らなかった。知っている内容にはご都合的というか運命的な偏りがある。
借元真目の千里眼では映像は見れても音まで聞くには傀儡を経由する必要があるせいなんだろうけど、たぶん白家を積極的に見守ってたというよりは、適当に眺める中にたまたま白家絡みの出来事があったら覚えていたという程度なんだろう。三眼の関心は苗木>白家。白大に命を救われた恩は敵討ちをしたことで返したと言っていたし、それ以後はなるべく子孫に配慮するようにしてはいても、積極的に守ってきたわけではない。白小小に力を貸したのもあくまで知らずに犯した自分の不義理を精算するためで、白小小個人を助けようとしたわけではない。
白大の子孫が他の人間から迫害されたと知ったとしても、自分に新たな借りが発生しない限り、三眼は何も手助けしなかったはずだ。家族を殺されて狂った人間はこの作品にはいくらでもいるし、そういう人間が白大の妹を襲撃したとしても、おそらく何もしなかったはず。村人が法屍者化した(ように見える)白大を恐れて直接手出しをしなかったのだとしても、なおさらに逆恨みを集めてしまった可能性はある。白家が存続できたのは運が良かったというか運命のせいなのか。