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日月同错の根本的なテーマは、黒山村編で高皓光が言及した人間の尊厳のようだ。
中国は社会主義国で、社会主義・共産主義は資本主義より人間の尊厳を尊重し、平等で政治的に正しい共同体を実現するためにつくられた思想だ。日月同错のテーマは中華人民共和国的に正しいテーマだといえる。
人間の尊厳を実現するため、人間は自分を傀儡にしているものから解放されなくてはならない。天命・宿命・天意からの解放。閉じた世界からの解放。権力者からの解放。地縁からの解放。迷信からの解放。誤った歴史認識からの解放。先祖の因縁からの解放。
解放のあり方にも中国らしく儒教・道教的な価値観が強く反映されている。仏教的な執着を捨てることで解放されるというような姿勢ではなく、修行で力量・知識を身に着けて立ち向かう姿勢だ。