メモ帳用ブログ

色々な雑記。

マキャベリルネサンス期の外交官だから、市民革命後の世界を知らない。『君主論』の「流血の騒ぎ─人を殺す─をどうしても起こさなければならないときは、適当な口実としかるべき理由のもとでやるべきである」という言葉の理論は正しくても、その「しかるべき理由」として認められる範囲は当時と現在で全く違う。同じ時代でも文化によって変わる。例えば、当時なら君主の政治を庶民が批判すれば死刑になってもおかしくないけど、現在の民主主義国家では国民の誰もが政治に参加することを求められている。現在の西欧国家には「君臨すれども統治せず」以上を許された君主はいない。