メモ帳用ブログ

色々な雑記。

進撃の巨人は最初ウケの良い要素で読者を釣ってどんどん世界の裏側が見えていく構造の作品だ。でも巨人を駆逐する、自由になる、っていう主人公・エレンの動機が一貫していた点は誠実な作品だった。マーレ編に入って、悪いのは巨人の力ではなくそれを悪用する人間の心、みたいなわかったようなことを言うモブが登場していたけど、そういう意見を顧みもしない展開になったのはいかにもエレンらしかった。現実だと人間は手に入れた技術に縛られていて、それを手放す選択なんかできっこない。結局技術に罪はないという意見のほうが正論と持ち上げられるだろう。進撃世界では科学の発達に伴い知性巨人の技術は戦争の切り札にするには物足りなくなりつつあった。それでもその大地で暮らす人類にとって地ならしが大災害にならない時代などありえない。克服するなら全人類の宇宙進出などの全く別次元の科学技術が必要になる。知性巨人もテロに悪用するなら現実の現代社会でも十分な脅威になる。
巨人好きのハンジだって、人類の命運を最優先にしていたし、あの結末に文句は言わないだろう。