メモ帳用ブログ

色々な雑記。

壁内の非エルディア人の貴族は100年以上前に初代王に従うことを選んだ人々の子孫だ。壁外に留まっていてもエルディア人に取り入った罪で迫害される立場だったのだろう。侵攻に対しては地鳴らしで報復するという初代王の言葉を信じたのかもしれない。
非エルディア人は記憶を操作されることがない。壁外の歴史を語り継ぐことは許されなかったが、議会関係者やウォール教の聖職者は王が始祖の巨人を継承していることや、始祖の巨人の力が巨人やエルディア人を操る力であること、三重の壁が巨人でできていることなどを知っていた。壁外の脅威に対抗できるのは始祖の巨人の力だけであることもわかっていた。だから貴族が真の王を必要としないはずがない。貴族の平和ボケぶりからして、いざとなれば王が外敵を排除してくれると大半の家が信じていたのかもしれない。王家の懐刀だったアッカーマン家は真の王に戦うつもりがないと知っていたため対立することになった。そこまではケニーも知っていたが、不戦の理由までは伝承されなかった。
グリシャは初代王が地鳴らしによって壁外を脅しつつも実は実行するつもりがなかったのを知ってしまった。このまま滅びるつもりだと真の王が話すのをロッド・レイスも聞いていた。だがロッドの知識では、王の力の継承が行われようと行われまいと、壁外の敵に対処する術は思いつかなかったはずだ。だからこそ神に縋ってしまった。王家の血を引く巨人と王家の血を引かない始祖の巨人が組めば不戦の契りを無力化して地鳴らしを起こせることをエレンは後に知るが、ロッドは知らないまま亡くなった。また、これが周知されても王家の人間はこれまでと変わらない過酷な運命を押し付けられる可能性が高い。その場合、巨人を継承した王族は13年後に亡くなり、王族は生きている間にできるだけ多くの子を残すことを求められる。