メモ帳用ブログ

色々な雑記。

1943年に発表された『スペイン戦争を振り返って』の文章にジョージ・オーウェルの姿勢がよく表れている。

昨今、私たちは物忘れが激しいが、少し振り向いてニュー・マッセズ誌[2]やデイリー・ワーカー紙[3]を掘り返し、私たち左派が当時吐き出していたロマン主義的な戦争挑発の汚物を見てみることだ。なんと陳腐で古臭い文句! そしてその想像力に欠けた無神経さ! マドリードの爆撃を眼前にしたロンドンの平静さ! 私はここで右派、ラン[4]、ガーヴィン[5]といった反対側のプロパガンダの担い手についてどうこう言うつもりはない。彼らには何を言っても無駄だ。

言うまでもないが『1984』を執筆した後もジョージ・オーウェルは民主社会主義者だ。

He read the first reviews of Nineteen Eighty-Four and dictated notes for a press release to correct some American reviewers who saw in it an attack on all forms of socialism, not just on all forms of totalitarianism. He reminded them that he was a democratic socialist, that the book was 'a parody', and that he meant only that something like the iron regime could, not would, occur, if we did not all both guard and exercise our liberties.
Oxford Dictionary of National Biography - Blair, Eric Arthur (pseud. George Orwell)

彼は、『十八歳四人』の最初の批評を読み、この本の中で、あらゆる形態の全体主義だけでなく、あらゆる形態の社会主義を攻撃していると考えたアメリカの批評家たちを訂正するために、プレスリリース用のメモを口述した。彼は、自分が民主的社会主義者であること、この本が「パロディ」であること、そして、私たち全員が自分の自由を守り、行使しなければ、鉄の体制のようなものが起こる可能性がある、いや、起こらないだろうという意味でしかないことを彼らに伝えた。

※“Nineteen Eighty-Four”がなぜか『十八歳四人』と誤訳されているがそれ以外は正確。