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たぶん鶴見が鯉登には比較的淡白なのって鯉登が父親と仲がいいから。
鯉登誘拐計画の時に鶴見は鯉登の父親が鯉登を助けることを予想していなかったはずだ。鯉登の父親か心を鬼にしてお国のために死ねと言ってしまい、親子関係が決定的に壊れることを期待していた。鯉登の父親が自分はなんの手出しもできなかった鯉登救出を成し遂げた鶴見に頭が上がらなくなり、鯉登が鶴見以外の誰も信じられなくなることを計画していた。だがそうはならなかった。鯉登が最後に鶴見についていけなくなったのも、父親から教わった指揮官としてのあり方が胸にあったからだ。
樺太では半分失敗例で試験未受験者の鯉登が完全成功例で試験合格者の月島をたぶらかしてて何じゃこりゃってなったのかも。でも月島は鯉登誘拐犯だし、と油断して放置してしまった。そりゃ誘拐犯が犯行のすべてを誘拐被害者にすべてゲロった挙げ句に引き続き仲良くしてるなんて、鶴見からしたら理想的すぎて信じられまい。