メモ帳用ブログ

色々な雑記。

 

野田先生の名場面説明文の中では”メンコに思わず童心にかえり「この伊地知閣下 強い」と言った月島軍曹”もなかなか味わい深い。まず単純に笑えるし。

月島からしたら鯉登といて童心にかえるのはろくな思い出のなかった子供時代を取り戻すようなものでもあると思う。

一方の鯉登からしても、屈託のない子供時代なんてものは兄を喪った8歳以降には存在しなかったはずだ。16歳で父と和解してからも兄を喪った事実が変わるわけではない。18歳の終わりに再び親元を離れて陸軍士官学校へ進学し、19歳の終わりに軍人となる。そんな鯉登からしたら厳しいことを言いつつも自分のことを思いやってくれる月島は亡き兄の穴を埋めてくれるような存在だったのかもしれない。野田先生曰く「どんどん馬鹿になっていきました」というのも単なる制作上のノリではなくそういう風に解釈できなくもない。月島の前の鯉登は時々ひどく甘ったれだ。樺太編の鯉登は8歳児が保護者と家族旅行って感じ。

そんな鯉登も最後には鶴見との16歳の思い出にケリをつけ、一人前の将校として函館で奮戦する。