メモ帳用ブログ

色々な雑記。

鯉登は月島に嘘はつかないが、月島が思っているほどすべてをさらけ出しているわけでもない。鯉登は悩んでいる時でも月島の前では悩んでいる顔を全くしない。そして、鶴見が教会で自分たちに対して鶴見劇場を行ったことを、鯉登は五稜郭でも列車でも月島に黙っていた。月島がどれだけ傷付くかわかっていたからだ。きっと一生黙っている。
だから鯉登は列車で絶対に月島を死なせるわけにはいかなかった。月島のためを思って黙っているのに、そのせいで月島が鶴見について行って死んでしまったのでは何もかもが無意味になる。だから鯉登は月島の体を掴み、最後まで見届けるという約束を反故にしてでも月島を引き留めようとした。さらに月島を解放してあげてくださいと鶴見に懇願した。この時点では鶴見が鯉登と月島を放置したのは苛立ち紛れのものだったようだが、後にしっかりと思い直して部下たちを道連れにはできないと判断してくれた。