メモ帳用ブログ

色々な雑記。

小隊の人員は普通40~50名前後だ。小隊長は少尉〜中尉。鶴見は日露戦争で小隊長であり、ファンブックによれば今も小隊長だという。本当は、平時は小隊は編成されずに中隊が最小規模の隊になるんだけど、鶴見はまるで戦時のような作戦行動を取っているから小隊長扱いということなのか。だが小隊長なのに100名弱の部下を自由に動かしている。しかも第16話では「私は部下を戦争でたくさん失った 人手が足りん 100名弱の人員が北海道各地に散らばり活動しているに過ぎない」と言っている。日露戦争前はもっと部下が多かったらしい。
連載初期ならではの設定ミスかもしれないけど、それなりに辻褄を合わせることはできる。
第13話で殺害された和田大尉はファンブックによれば鶴見の上官である中隊長だそうだ。中隊長は中尉〜大尉。中隊は4つの小隊から構成され、総勢は200名前後だ。ちなみに大隊は500名前後、聯隊は2000名前後、師団は10000人前後。戦時は予備役なども徴収し、日露戦争の際の第七師団は20000人前後が出征した。鶴見の性格からすれば日露戦争前から和田大尉が長を務める中隊を実質的に乗っ取っていたとしてもおかしくない。日露戦争では半分近い軍人が死傷したそうだし、中隊によってはそのくらいの人的被害を受けただろう。特務曹長(中隊長を補佐するのが主な仕事であり戦時中は小隊長などになる)である菊田も、鶴見を自分の上官として扱っている。鶴見は和田大尉を殺害した後は歩兵第27連隊の長の淀川中佐なりに働きかけて名実ともに中隊長となった可能性もある。
ちなみに、この時和田大尉が連れてきて、鶴見を撃つよう言われて逆に和田大尉を撃った兵士は、今とキャラデザが全然違うが月島なのだそうだ(ゴールデンカムイ公式サイト│質問箱Q&A保管庫)。本当に今とキャラデザが全然違う。和田大尉は鶴見直属の小隊の人間を鶴見捕縛のために連れてきて鶴見を撃つよう命令したのではないだろうし、この時期の月島は単なる中隊附軍曹を装っていたと考えられる。設定の辻褄を考えると、鯉登も旭川で和田大尉の下に中隊附の少尉として配属されている。月島と鯉登は単なる中隊附のフリをしつつ、実態としては鯉登が小隊長である少尉で、月島が小隊長の直接の補佐を行う軍曹として行動していたのだろう。新任少尉とその補佐をする軍曹という定番の構図は新任少尉が小隊長に任命された場合に生まれる。新任少尉が中隊附や初年兵教育の教官などに任命される場合だと、軍曹が直接の補佐につかない。中隊内の肩書としては、鶴見と鯉登が上官と部下ではなくあくまで先輩と後輩であり同僚だった時期があるのかもしれないと考えると妙に面白い。
ただ、部下が百人いるのに軍曹がどう見ても月島しかいなくて(普通は10数人の分隊ごとに分隊長となる軍曹か伍長が1人ずついる)、上等兵の尾形や宇佐美が幹部扱いだったりと、ゴールデンカムイの階級は基本アバウトだ。遊びで辻褄を合わせられる範囲以上に真面目になり過ぎてはいけない。