メモ帳用ブログ

色々な雑記。

鯉登はあれでも作戦行動外で人を殺したことはないから、デーヴ・グロスマンの『戦争における「人殺し」の心理学』の基準でも、狼でなく犬の判定になる。ついて行った相手が相手だから作中のほとんどの期間は牧羊犬でなく野犬だけど。
やったことが全部明るみになったら鯉登だって死刑は免れないけど、中央だって鶴見に金塊捜索を命じた弱みはあるし、その辺は裏でなんか暗闘があったんだろう。鯉登と月島がこれまで鶴見の下で進んだ道が地獄なら、これから進む道も地獄の中にある。それでも少しでもましな地獄を選んで進んでいける。個人的には金塊を狙う同じ穴のムジナである看守を皆殺しにしたことよりも、凶悪犯ばかりとはいえ囚人700人を口封じのために皆殺しにしたことの方が外道だと思うんだけど、この点って作中で後に言及されることさえないんだよな。