メモ帳用ブログ

色々な雑記。

ところで桜庭一樹先生は女性作家ならではの娘の視点から見た親とのしがらみを書くのが得意な作家だ。自分は母と娘の関係を書いた『赤朽葉家の伝説』よりも、父と娘の関係を書いた『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』とか『私の男』とかのが好み。一番好きなのが『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』で、一番心に残ったのが『私の男』『私の男』はラストの一段落を、現在はぐしゃぐしゃに爛れた関係でも過去には美しいものがあったと読むのか、過去の爽やかさが現在の全てを呪っていると読むかで解釈が分かれそうだけど、自分は後者。