メモ帳用ブログ

色々な雑記。

すずめの戸締まりはこれまでの新海監督アニメと違って少女漫画テイストが強め。でもコテコテの少女漫画じゃなくて、白泉社の二昔前の伝奇が入った少女漫画感だから、自分の好みのど真ん中。
具体的には八雲立つとかNatural・花よりも花の如くとか夏目友人帳とか。母親が買ったのを読ませて貰ってたけど面白かった。あと白泉社でも少女漫画でもないけどxxxHOLiCはアニメから入って途中まで面白かった。芹澤の声優と草太の声優はxxxHOLiCの実写映画で四月一日百目鬼なんだよな。配信あるし見てみようかな。
この中だと一番好きなのは八雲立つの前半。後半はグダる。続編も出てるけど、W男主人の七地がいい年して独身になってしまったのが嫌で読んでない。女性向けで男同士のバディとはいっても、七地が女の子に惚れたり付き合ったり振られたりしてたのが良かったのに。これは途中からのxxxHOLiCも同じく。でもこの前掲載誌のバックナンバー無料キャンペーンでチラ見したら寧子姉ちゃんが相変わらずの地雷女で嬉しかった。寧子姉ちゃん地雷女すぎて大好き。カテジナさんとか逆に好きな人は好きだと思う。
Natural・花よりも花の如く神職能楽が主要なモチーフになっていて、これでそれ系の用語を覚えたからすずめの戸締まりも見やすかった。地味だけどしみじみできるし完成度が高いから好き。ベテラン作家の枯れ始めた作品って適度な平熱感が気持ちいい。舞台が90年代だけあって主人公が高校バスケの選手だったりする。90年代的なロンゲの神職的な青年ってことで、草太の第一印象はNaturalの榊原西門に似てる人、だった。弓道もやっている主人公が西門と神事で矢大臣の右大臣と左大臣を務める話もある。
西門は気のいい兄ちゃんをやりたい弟気質だから性格は似てない。でも


地元に帰って神職を継ぐ予定でも自分の好きなヘアメイクの仕事を諦めきれないとか、伝統的な職業の跡継ぎのあるあるな悩みを扱っているところには通じるところがなくもない。現代だと避けて通れない問題だよな。あと榊原西門の結構重大なネタバレになるんだけど













榊原西門は養子で、長年実の両親と別々に暮らしている。実父の兄が神社を継いだけど子宝に恵まれず、弟夫婦の次男を幼い頃に養子に取ったという設定。こういうのも伝統の世界あるある。長男も次男も物心ついていたけど、赤ん坊だった妹を混乱させないように表向きはいとこで通していた。榊原兄弟の母親は能楽師の家系だから伝統の世界のしきたりには馴染みがあった。
榊原家の話だと、能楽師の長男・憲人が主役のNaturalの外伝として発表された花よりも花の如くと天の響が特に好きだ。天の響は榊原兄弟のさりげない葛藤がさり気なく解消される話で、さり気なさに痺れる。この2話から話が広がって、スピンオフ連載の花よりも花の如くが本格始動した。今ではNaturalよりずっと長くなってしまった。流石に徐々に薄味になっているけど味わいがある。後ろ戸は能楽でも重要な用語だったりする。
それで榊原兄弟とか、星を追う子どものシュン・シン兄弟とかからの単なる連想なんだけど、草太って両親のところに只人の兄弟がいたりしないんだろうか。一人っ子だったら流石に両親も手放しがたいよなと思って。もしくは草太が祖父のもとへ行った後、弟妹が生まれているとか。親元に兄弟がいたら、草太が両親と距離を置いているっぽい理由をそれっぽくできるかなという妄想。草太の母親は完全な一般人なのか、多少なりともそれ系の家系なのか。