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色々な雑記。

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舞台挨拶で監督が語った芹澤像にしみじみと納得。


近年起きた実在の出来事をフィクションの題材にする際は、配慮して、あえてそれを指す固有名詞を出さないということがよくある。すずめの戸締まりでも、映画や小説版では2011年の出来事を指す固有名詞は用いていない。すずめの戸締まりの世界はミミズや閉じ師が存在するから現実の世界そのままではないという背景もある。
自分も最初それに倣ってその固有名詞は使わないようにしていたけど、各種報道やインタビューだと普通に使ってるから自分も別に普通に書いちゃっていいかな。でもそちらのワードで検索した人の結果にこのサイトが表示される可能性を作るのもアレだから、なんとなく使うのを控える傾向で。


すずめの戸締まりの世界だとあの災害の時にミミズはどうなっていたんだろう。要石は意外にミミズの抵抗によって数十年くらいの頻度で抜けてるっぽいし、あの際も抜けていてもおかしくない。充分に力を蓄えたミミズが高速で東北の後ろ戸に向かい、そこから頭を出したために止めきれなかったこともあり得る。なにせミミズや要石や常世は超常の存在なので、東北でミミズの頭に刺した要石が東京でミミズの頭を抑える存在として再び顕現した可能性だって決して考えられないわけじゃない。
でもやはりあの時に要石は抜けておらず、関東大震災以来ずっとミミズの頭を抑えたまま、と考えたほうが無理は少ない。草太の祖父の「とうとう抜けてしまわれた」(うろ覚え)というセリフもこちらの方が無理がない。面識がある様子なのは入院する以前は何度もお参りしていたということで説明できるし。
おそらく九州の要石もあの時には抜けていないはずなので、頭と尾を抑えられた状態でもミミズが起こし得る最大規模の災害があの震災ということでいいんだろうか。阪神大震災も同様の災害ということなのか。
個人的には現役の閉じ師は草太以外いないという認識だ。監督の舞台挨拶によると人々がミミズを信じなくなってミミズが見えなくなり、閉じ師の立場は弱くなっていったそうだし、penという雑誌のインタビューで草太の声優は「草太は鈴芽と出会う前からずっとひとりで閉じ師をやってきた」と語っている。声優は自分が演じる役について監督から詳しく説明を受けているはずだ。もしかしたら先祖から受け継いだ伝承に従って地元の後ろ戸を閉じているようなローカルな閉じ師は一部残存しているかもしれないが、全国を巡って後ろ戸を閉める閉じ師はもう草太しかいないという印象がある。