メモ帳用ブログ

色々な雑記。

田中ユタカ先生の『愛人[AI-REN]』は通常セカイ系に分類されないけど、セカイ系の前兆と言っていい漫画だったように思う。切なくて気持ち悪くてエモーショナルな終末論。主人公とヒロインの終末と、世界の終末が同時進行する。連載中は結構話題になったんだけど、今だと連載中知ってた人しか知らない漫画だな。やっぱり数ヶ月遅れで連載の始まった最終兵器彼女の破壊力は凄かった。最終兵器彼女は主人公・シュウジが冬空にダンボール箱で捨てられた仔猫をかわいそうだと思って牛乳をあげて、でもダンボール箱をそのままそこに放置して、次の日大雪になったのが最高にシュウジで好きだよ。絶望もぬか喜びも真相も非常にシュウジ。高校生だから? 高校生なのに。でも自分だってこのくらい浅はかだった気がする。こういうのがセカイ系のテイスト。自己嫌悪に近いノスタルジーをくすぐられるのは正直癖になる。