メモ帳用ブログ

色々な雑記。

オタクの中にはキャラが何をしたのかに関心がある人と、キャラが誰なのかに関心がある人がいる。もちろん大雑把な分け方に過ぎないし、何をしたのかと誰なのかは密接に関わり合っている。ただ、どちらかというなら自分は後者だ。
キャラクターの家族構成はキャラが誰なのかという解像度を上げてくれる。だから芹澤本で芹澤の兄弟構成が明らかになったことは嬉しかった。
4人兄弟の長男である芹澤は大らかだ。子供に何かを教えるのが得意だし、出来が悪くても気にならないという。家族仲は良かっただろう。
だが同時にひとりの男として独立し、自分の夢を追いたいという意地もあった。だからそれなりの犠牲を伴ってでも、おそらく家族と多少の衝突をしてでも、故郷を離れて上京した。
芹澤は基本的に人の輪に加わって賑やかにするのが好きなタイプだ。一方で、赤いスポーツカーの運転席で一人になる時間に何よりも心安らぐという。芹澤は半ば先輩押し切られながらも、コロナ禍にある東京での生活にようやく何らかの実感が得られることを期待してこの車を購入した。その後も分不相応なコストをかけて車を維持している。この赤いスポーツカーは芹澤の一人の男としての意地そのものだ。ただ周りと波風立てずに楽しくやっているだけでは終われない。
まあ、この意地は映画本編で鈴芽や環やその他に蹂躙されまくるんだけど。それでも笑って受け入れられたのは男として一皮剥けたということなんだろう。