メモ帳用ブログ

色々な雑記。

現状のAIは心の理論が備わっているのではなく、人間の行動(というか人間の文章や絵)のパターンを分析しているだけだ。それでも心の理論が備わっているように既に見えるのが怖いところだ。人間らしさというものについて考えさせられる。
昔は心の理論は人間にしか備わっていないとされていたけど、近年ではそうでもないことが判明している。チンパンジーはサリーとアンの課題にあたる問題がわかるそうだ。
また、同じく昔は人間にしか備わっていないとされた鏡像自己認知の能力も複数の動物に備わっていることがわかった。チンパンジーやイルカやカササギのようないかにも知能が高そうな動物だけでなく、ホンソメワケベラのような小さな魚にもだ。
だがイヌは知能の高くとも鏡像自己認知はできないとされている。テスト方法が不適切で本来は持っている鏡像自己認知の能力を見いだせていないだけかもしれないが、少なくともあるという証拠はない。イヌは視覚に重点を置かない動物であるため、自己認知自体は実はできるのだが鏡像に対してはそれを発揮できないという説もある。一方、イヌは人間の指示を理解するという点においては他の動物の群を抜いている。イヌは野良犬でさえも人間の指差しジェスチャーを理解し、人間の指先が指す方向へ顔を向ける。人間が視線を何かに向けるだけでもそちらの方を向く。こうした行動は訓練を行っていないオオカミやチンパンジーには見られない。彼らは人間の突き出した指先そのものを見てしまう。ただし訓練すれば対応できるようになるという。
言うまでもなく、イヌの知能や同種の動物との社会性はオオカミと大差なく、チンパンジーよりも低い。イヌは人間により人間の意図を読むことに長けた遺伝子を持つものが選別されていった結果、このような特性を持つに至ったのだという。
こうなるとますます人間らしさや人間らしい意思疎通とやらがどういうことかわからなくなってくる。