■

一昔前、企業運営を国家運営にたとえる本が流行っていた。本質が違うのを承知であえてやる分には新たな発見や学びがある。でも類似を強調して本質を歪める域まで行ってしまえば愚かだ。公的なコミュニティとプライベートなコミュニティは別のものだ。
百歩譲って、中世・近世までの国、日本でいう戦国時代までの「国」までなら、まだ企業と重なる部分は大きい。一部のリバタリアン（特にサイバーリバタリアン）は現在の国家の枠組みを廃止、もしくは最小化して、企業による封建制の復活を逆説的に目指していたりする。これは新反動主義と呼ばれる。
2 サイバーリバタリアニズム神話と共同体の展望（
倫理学研究室 – 京都大学大学院文学研究科http://www.ethics.bun.kyoto-u.ac.jp/fine/tr2/tobira.htmlhttp://www.ethics.bun.kyoto-u.ac.jp/倫理学研究室 – 京都大学大学院文学研究科）
だけど現在の国家、いわゆる近代国家と企業はやはり本質的には全く異なる組織だ。