メモ帳用ブログ

色々な雑記。

最近漫画でぐだぐだ考えすぎて面白いけど疲れる。並行してヤンジャンアプリの水戸黄門メソッドのスーツ漫画を読んで癒やされてる。美味しんぼメソッドともいう。ファッションのファの字も知らない人間だから逆に気楽だ。作者は大昔に週刊少年ジャンプで面白いけどすぐに打ち切られた漫画描いてて(ニワトリの絵の話が特に印象的)、青年誌で成功したということはなんとなく知っていたけど今まで読みそびれていた。
美味しんぼメソッドというか水戸黄門メソッドは、縮緬問屋のご隠居(冴えないサラリーマン)に身をやつした水戸黄門海原雄山から真の美食の教育を受けた山岡士郎)が悪代官(ニセ美食家や驕った料理人)を真の権威(真の美食知識)で平伏させる痛快ストーリーだ。ニセ権威を叩き潰せるのは結局真の権威だ。成金趣味を伝統で叩きのめしたりとか。美味しんぼでは、山岡士郎が結構なダメ男であるのと、海原雄山というわかりやすい権威を纏う敵がいることで、うまく主人公の権威臭さを隠している。山岡士郎は潔白な人間ではないけど、小悪をもって巨悪を倒すというエンタメの基本形にうまく収めている。長期連載しすぎるとフォームの崩れた話が増えてくるのはご愛嬌。
薀蓄漫画は気楽に読めるのが多くて楽しいけど薀蓄の信用しすぎは禁物だ。フィクションの受け売りを現実に持ち込みすぎると痛い人になる。薀蓄の信頼性が高いほど本格派っぽい雰囲気づくりには役立つけど100%正しいわけじゃない。本格派として評価の高いMASTERキートンも間違った知識はそれなりにある。逆に薀蓄を人情噺やお色気のお題としてしか扱ってないような適当漫画でも、人情噺やお色気が良ければ作品として楽しくできる。