メモ帳用ブログ

色々な雑記。

一昔前に『本当は恐ろしいグリム童話』などが流行っていたように、みんなの知っている昔話、古典文学、童話をパロディにして新しい作品を作るというのは定番の手法だ。芥川龍之介杜子春以外にも古典を換骨奪胎した小説を複数書いている。
若い頃の宮崎駿監督が衝撃を受けた東映動画の『白蛇伝』もそうした作品といえる。
東映動画の『白蛇伝』は清代に完成した戯曲版の筋を元にしている。蛇の妖怪(妖精)である白娘と人間の青年の許宣は紆余曲折ありつつも結ばれる。白娘を退治しようとする和尚も撃退する。だが『白蛇伝』の原型となった民話の記録で最古のものは唐代にまで遡れる。それは淫らな蛇の妖怪が人間の青年を取り殺すという典型的な怪奇譚だった。現在の筋とはかけ離れていた。