メモ帳用ブログ

色々な雑記。

鬼滅の刃のカナエはとても良い人だったけど、しのぶがいなかったらカナヲを保護できなかったかもしれない。この世が穏やかないい人ばかりならそれに越したことはないけど、そうではないからしのぶのように正義感があって少しキツめの性格の人も必要だ。正義感が暴走しっぱなしだとただの独善の悪人になるから加減と責任感も伴っている必要はあるけど。
鬼滅の刃は色々と難しいことを考えている生真面目な作者が議論になりそうな要素を意図的にできるだけ外して仕上げている印象。そこに物足りなさを感じるか心遣いを感じるかは人それぞれだろう。
自分は基本的に鬼滅の刃は好きなんだけど、善悪の軸をぶらさないために少しスピリチュアルっぽくなっている部分は苦手かも。単に人間が決めたのでなく世界のシステムとして善と悪が存在しているけど、それがどう決まっているのかには触れられない。個人的には御仏のお導きとか、神様のお導きとか、いっそインテリジェント・デザイン説とか言ってもらえるほうが割り切って楽しめるんだけど、普通に考えて引く人のほうが多そうだよな。あの面子で悲鳴嶼以外のキャラがそういうことをいきなり言い出したら話の流れにそぐわないし。
あと神仏の存在を明言するとジャンルがオカルト・ホラーからファンタジー・ホラーに変わってしまう。ファンタジーはファンタジーで面白いんだけど、フィクションとして割り切って楽しめれば楽しめる程、現実の自分に食い込んでくるような感じが薄くなる。ここはトレードオフの関係。鬼滅の刃のメッセージとしては現実に悲惨な目に遭っている人でもものすごく長い目で見れば世界は救いを用意してくれていると信じたいってのがあるんだろうし。