メモ帳用ブログ

色々な雑記。

鬼滅の刃みたいな漫画って自称上級者には嫌われがちだけど、漫画の間口を確保するためにも、むしろ一定以上に読む力のある読者を維持するためにも必要不可欠だ。ああいう基礎をみっちりやってくれる漫画に若いころ触れないで、変に余白の多い漫画を自己流でばっかり読んでいると、ほとんどの漫画読者が文化的に前提としている読み方を身に付けないままに大人になってしまう。もちろん自分で楽しむだけならどんな読み方をしようが自由なんだけど、いざネットで漫画を語り合おうと思った時に、文化的摩擦が生じる理由に気付けないままだとお互いに不幸になる。

もし基礎漫画しか許容されないのならむしろ不健全だって意見が出るのもわかるんだけど、まあ杞憂だろう。そんなことになったことはないし、漫画家は基礎漫画よりひねった方向に走りたがるのが頭数としては圧倒的多数だろうし、読者も自称上級者になりたがる人間は途絶えることがないだろう。いまのところ適当に放置しておけば自然にバランスが取れると思う。

鬼滅の刃でも無惨が最後に小物化してガッカリしたとかの個性的な感想を見ることはあるけどね。無惨が小物に見えなかったのって最初の最初くらいでは。