メモ帳用ブログ

色々な雑記。

2022-08-27から1日間の記事一覧

ほとんどの人間は子供の頃、親や家族だけは自分を絶対に愛してくれていると信じており、そうすることで精神の安定を得て、いわゆる健常な発育をする。ある程度以上大人に近づくと親の愛が必ずしも絶対的なものでもないことを悟るようになるが、すでに安定し…

鯉登が鶴見の下から逃亡しようとする谷垣とインカラマッを助けたのは、鶴見が絶対的に正しい存在ではなく、特定の立場においてのみ正しい存在でしかないと気づいたからだろう。 鯉登は樺太編の終盤で鶴見が自分たち親子を陰謀を巡らせて利用していたことに勘…

アシㇼパの、父の仇討ちという後ろ向きな動機では尾形を射つ覚悟ができなかったけど、杉元を助けるためという前向きな理由なら覚悟できたところが好きだ。

鶴見勢力で鯉登が背負った課題は、全体主義の過ちを乗り越えてそれでも集団主義の正しさを示すためにはどうすればいいのか、ということだろうか。人類はこの問いに対する答えをまだ出せていない。 鶴見のクーデターの建前上の目的は、昭和の五・一五事件や二…

世界平和とか人類皆平等とかはいつか成し遂げられるべき理想だと思うけど、短期的に実現することにとらわれると、人類が1人になれば争いも格差もなくなるとかそっちに行きかねない。理想は大切だけどなんのために理想があるかを忘れるととんでもないことにな…

いわゆる作者の伝えたいこととは違う気がするけど、個人的には、相棒や自立というあるべきかたち、形式、言葉に絡め取られた(ように見える)結果、アシㇼパを守りたいという杉元の願いも、杉元に対するアシㇼパの恋心も、どちらも飲み込んだまま最終回を迎…