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百科事典マイペディア「人民民主主義」の解説
人民民主主義【じんみんみんしゅしゅぎ】
第2次大戦直後に出現した社会主義諸国(中華人民共和国朝鮮民主主義人民共和国など)でとられた政治体制。中国では新民主主義という言葉が用いられた。共産党の指導する反ファッショ国民連合組織を基盤にした人民会議が,司法・立法・行政・軍事の統一的な最高機関となった。プロレタリアート独裁の特殊な形態とされる。東欧などでもとられたが,その後国民から〈自由化〉の要求が強まった。

Q.「民主主義と人民民主主義の違いは?」
A.「ほとんど同じである。両者は椅子と電気椅子くらいしか違わない。」

中華人民共和国(以下「中国」という。特に1949年10月1日の中華人民共和国建国宣言以降を強調する場合は「新中国」という)の憲法用語では「公民」と「人民」が使い分けられている。「公民」とは一般的に「中国の国籍を有する者」と理解されている(中国憲法(1982年12月4日公布・施行)第33条第1項)。これに対し「人民」とは、「労働者階級、農民階級、小ブルジョア階級、民族ブルジョア階級および反動的階級から意識的に移ってきた一部の愛国分子」とされる1。すなわち「公民」は単に国籍を持つ者だが、「人民」は社会主義イデオロギーを堅持する者と定義づけられる。
https://www.japanese-edu.org.hk/jp/publish/gakkan/pdf/hkgk01813.pdf


「人民」と「国民」
「人民」と「国民」は、意味が区別される。国籍と無関係な概念が「人民」、ある国の国籍を持つ者が「国民」である。
エイブラハム・リンカーン1863年に行った「ゲティスバーグ演説」に民主主義の本質を語ったものとして世界的に知られる「人民の人民による人民のための政治(government of the people, by the people, for the people)」という有名な一節があるように、本来「人民」の語は民主主義の主体を示す用語として用いられた。20世紀前半以降、共産主義運動や共産諸国家では、国際共産主義の立場から「国民」(nation)よりも「人民」(people)を好んで用い、そのため本来の語義を離れて「人民」という言葉に、共産主義のイメージが感じ取られる場合が多くなった。特に毛沢東時代の中国共産党において人民とは、国民から漢奸や反革命分子を除いたを指すやや狭い概念であった。そこには黒五類や臭九類などと呼ばれた、反革命階級出身者(成分)への敵視があった。

世界大百科事典 第2版「人民」の解説
じんみん【人民 people】
広い意味では国家の構成員を指し,国民と同義であるが,狭い意味では国民のなかから既存の支配層を除いた部分,すなわち被支配層としての国民を指す。こうした対比でみれば,国民が支配層も含めた全体の一体性を強調する概念であるのに対し,人民はむしろ被支配層の連帯と解放を重視する概念として用いられることが多い。〈人民主権〉や〈人民民主主義〉などの用例は,いずれもこれまで抑圧されてきた被支配層の解放によって,彼らが真の連帯を実現するために,主権や民主主義を用いるとの意味を含んでいる。