メモ帳用ブログ

色々な雑記。

自分は鶴見が甘い嘘で他人を破滅させるのは妻が亡くなる最後の最後まで自分の本当の身分を明かせなかったことの反動だと考えている。
そんな鶴見からすると、誘拐犯であることを隠したまま愛情を持ち合うようになった月島と鯉登の関係には自己嫌悪に近い苛立ちを覚えていたのかもしれない。そして鯉登が自分たちが誘拐の真犯人だと勘付いたらしいことには気がついたので、かつて誘拐した建物に連れ込んで鯉登がどの程度わかっているのか確かめようとした。鯉登が完全に気付いていることが確認できたので、これで鯉登と月島の関係は終わったものと考えた。自分と同じくはじめからついていた嘘のせいで愛する人を失った月島を改めて自分の下に留めおこうとした。だが鯉登はずっと以前から月島に偽りを告白されており、それでも関係を続けていることを鶴見は知らない。最後の最後で鯉登が何もかもを、どんな嘘さえも乗り越えて月島に手を伸ばし、月島もそれに応えた時、鶴見はあったかもしれない自分たち夫婦の可能性を垣間見たのかもしれない。だから鶴見は裏切り者2人を見捨てこそすれ、その場で殺害するようなことはしなかった。
こういう解釈ができなくもないんだけど、鯉登と月島の関係を本当に夫婦の関係と重ねてもいいものなのか。