2020/02/01 文章を修正
不明瞭な点は残っていますが、『拾又之国（群青のマグメル）』の著作権をめぐる紛争は完全に終了したようです。
杭州夏天岛影视动漫制作有限公司（杭州夏天島影視動漫制作有限公司）が杭州翻翻文化传媒有限公司（杭州翻翻文化伝媒有限公司）・杭州一翻风瞬文化创意有限公司（杭州一翻風瞬文化創意有限公司）に対し著作権侵害を申し立てる訴訟を起こし、胡伟（胡偉・第年秒）先生が第三人（参加人）として参加することになった一連の事件について、夏天岛は2019年11月4日に以下の声明を発表していました。
声明
日前，因杭州夏天岛影视动漫制作有限公司与杭州翻翻文化传媒有限公司、杭州一翻风瞬文化创意有限公司、胡伟就漫画作品《拾又之国》著作权侵权纠纷而引发相关诉讼，现各方本着诚实信用、公平合理的原则，在浙江省杭州市中级人民法院的主持下，经协商，各方均就漫画作品《拾又之国》获得了较为满意的磋商结果，就上述作品的著作权及其他权利归属与利益分配，各方业已消除分歧，达成一致。
特此声明。
杭州夏天岛影视动漫制作有限公司
（訳）
声明
先日、杭州夏天岛影视动漫制作有限公司と杭州翻翻文化传媒有限公司・杭州一翻风瞬文化创意有限公司・胡伟の漫画作品《拾又之国》についての著作権侵害紛争のために関連訴訟が起き、現在は各当事者が誠実信用・公平合理的な原則に基づき、浙江省杭州市中級人民法院の主宰の下で、協議を経て、各当事者はみな漫画作品《拾又之国》について比較的満足のいく協議結果を得て、上記作品の著作権およびその他の権利帰属と利益配分について、各当事者はすでに意見の相違を解消し、合意に達しました。
ここに声明します。
杭州夏天岛影视动漫制作有限公司
夏天岛は第一審の判決直後は控訴の意思を表明していましたが、最終的には判決を経ずに協議で合意に達することになったようです。
中国では判決から1ヶ月と少し過ぎれば控訴棄却も含めたほとんどの判決文がウェブサイトに掲載されます。ですが2019年12月26日現在も『拾又之国』に関する判決文は2019年2月19日のものが最新のままです。夏天岛が和解か控訴の取り下げを選んだのはほぼ間違いありません。
この訴訟は第年秒先生を被告としておらず、あくまでアニメの権利をめぐるものでした。だからもし夏天岛の訴えが認められていても、第年秒先生に『拾又之国』の著作権が帰属していることが直ちに否定される恐れはありませんでした。それが判決を経ずに協議で合意に達したというのですから、少なくとも第年秒先生への著作権の帰属が否定される協議結果はありえません。
合意の内容は明らかになっていませんし、合意に関する第年秒先生や翻翻からの新しいアナウンスもありません。ですが第年秒先生が『拾又之国』を執筆する上での問題は、少なくとも法律面では全くないようです。
