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色々な雑記。

天動説・地動説といえば『チ。―地球の運動について―』は面白い。

天動説が信じられている時代に、積み上げた研究と学識を元に地動説を証明しようとするストーリーだ。現実だとあそこまでの天動説弾圧は行われていなかったので(それなりにはあった)、あくまで現実を元にした歴史ものだけど、現実から大きく乖離している水戸黄門三国志演義が面白いようにこの漫画も面白い。汚い権力者から弾圧を受けているが我々は真実を知っている、ってのはなんだかんだ盛り上がる構図だ。例えば進撃の巨人にもそういうところがある。
中世から近世にかけての実際の地動説弾圧がどの程度だったかというのは、大昔の話だけにはっきりしない部分が多い。聖書の教えに反するが、あくまで数学的な仮説として唱えるだけなら黙認するというのが教会の基本姿勢ではあったようだ。だが、17世紀のイタリアで地動説を弾圧する気運が高まっていたのは確かなようだ。現代ではガリレオ・ガリレイは地動説を唱えたことのみで異端審問にかけられ有罪になったのではないといわれているが、少なくとも口実にはできる状況だった。