メモ帳用ブログ

色々な雑記。

若い頃は国家のために見を粉にして働き、リタイアする年齢になったら国家に負担をかけないためにすぐ死んでくれ、と言われて、やる気を出して働ける人間はごく一部の思想の持ち主だけだ。自分の子供のことを考えたら、子供までそんな目にあわせたくなくてなおさらにやる気が出ないだろう。
国家を単位にした全体主義が力を持てるのは熾烈な国家間戦争が起きている時くらいだ。殺し殺されの国家間戦争が減少している現在、自分や自分の子孫の長い人生を豊かなものにしたいという風潮が高まるのは当然だ。自分や自分の身内に健康上の問題がある場合のセーフティネットが整っているからこそ多くの人間はやる気を出せるし、挑戦もできる。
経済的発展が人間のすべてじゃない。しかし経済的発展の面を考えても、挑戦に失敗した人間のセーフティネットがある方が効率的だ。発展は数多くの失敗とそれを上回る程の大きく少数の成功によって生み出される。失敗を見捨てて挑戦を萎縮させるよりも、失敗の救済措置を取ることで多くの挑戦を生み出す方が発展に繋がる。もちろん救済措置を意図的に悪用する者は規制する必要があるけども。