メモ帳用ブログ

色々な雑記。

タッチはセリフが少ないから、そこだけ切り取れば理論上複数の読み方ができる場面は多い。ただほとんどの場合は文脈で一通りの読み方に収束するように作られている。
例えば、和也が亡くなってから程なく達也が南に話しかける場面。達也はいつも通りに南にイタズラを仕掛け、引っかかった南を見て笑う。だがその直後自分自身もそのイタズラに引っかかってしまう。顔に影のある達也。それを見て涙を流す南。この場面は、達也が内心の悲しみを隠すために普段通り振る舞おうとするが、動揺が隠し切れずに凡ミスをおかしてしまう。自分の傷心と向き合わざるを得なくなり暗い顔をする達也。達也の悲しみとそこから目をそらしたり虚勢を張りたくなる気持ちがわかるので涙をこぼしてしまう南、という意味だろう。理論上だけなら、和也が亡くなっても全く気にしていない達也と、そんな達也に失望して泣く南と読めなくもない。しかし間違いなくそんな場面ではない。
ただこれに限らずこの手の読み方をする人はいなくもない。