メモ帳用ブログ

色々な雑記。

戦前の将校は通常一度任官したら自分の意志で退官する自由はなかった。だから将校に対しては永久服役という形容が用いられる。そこそこの期間の現役や予備役が終われば軍人ではなくなる兵とは違い、定年を迎えて現役を退こうとも長い予備役が終わろうとも将校は原則として生涯退官することはない。自分でこの道を選んで進んだのなら、役目が終わるのは心身を壊した時か、死ぬ時だけだ。その覚悟を引き受けてこそ、敵を殺し、自分の命を危険に晒し、部下たち、特に徴兵された部下たちを生かして死なせる責任を背負うことができる。ただ存在を崇められるために人の上に立つことはできない。