メモ帳用ブログ

色々な雑記。

ダイジンの声優は女の子の子役だけど、


作中では幻覚で渋めの男性として認識されているシーンもあるし、性別についてはどう考えてもいいんだと思う。ダイジン・サダイジンは人間の親たる神であると同時に幼子でもあり、多義的な存在だ。
ダイジンが通過し鈴芽がお世話になってお手伝いした店では、どちらも普段より忙しいというセリフがあった。その点からするとダイジンには座敷わらしというか、招き猫というか、いる場所を賑やかにするような性質があるのかも。反面、ダイジンは後ろ戸にちょっかいを出さずあくまで鈴芽を後ろ戸に案内しているだけだけど、近くにいるミミズまで刺激してしまうような部分もあるのかもしれない? ミミズが目的も意思もなく、善も悪もないエネルギーであるように、気まぐれな神であるダイジンたちも多義的なエネルギーの制御機構なのかも?
ダイジン・サダイジンの基本的な目的は刺し直しの時期に合わせて自分たちを刺し直してもらうことだったようだ。だが鈴芽がダイジンの封印を解いて優しい言葉をかけたためにダイジンは要石の役割を草太に肩代わりさせようとした。そのため鈴芽に嫌われ、鈴芽が草太の代わりに要石になろうとしたために再び要石に戻った。鈴芽は東北の後ろ戸からし常世に入れないのでダイジンたちも東北への旅に同行したが、常世は全ての場所と繋がっているのであの後のダイジンたちは現世のちょうど良い場所に刺さっていることになっているんだろう。
作中では天明浅間山大噴火や約百年前の関東大震災にも触れている。当時の閉じ師たちが食い止めたために本当に破局的な被害は防げたということらしい。おそらくすずめの戸締まりの世界でも災害や疫病(疫病も後ろ戸からやってくるというセリフがある)は、閉じ師たちの奮闘があっても現実と同程度に発生している。東北大震災も防ぎきれなかった災害の1つであり、すずめたちが要石の刺し直しに成功しなければそれに続いて日本を壊滅させるような災害が起きていたということなのだろう。閉じ師は災害の発生を未然に食い止め、それができずとも被害を最小限に食い止めてきた重要な役割だが、古文書の絵によればかつては大勢いたらしい閉じ師も現在では草太しか現役ではないようだ。草太の血統は続いたとしても子孫たちがこの重い役割を継いでくれるとは限らない。閉じ師が途絶えれば日本の重要な守りが失われるが、望まないものに役割を押し付けることは難しいというのも1つの現実だ。閉じ師はあくまでファンタジーの設定ではあるものの、途絶えると取り返しがつかなくなるものが途絶えるということは現実でもいくらでも起きつつあることで、既に起きてしまっていることでもある。それでも人の生は衰え始めてからのほうがきっと長い。