メモ帳用ブログ

色々な雑記。

すずめの戸締まりについてこれまでの自分の投稿だと土地を悼むと書いてしまっていたけど、監督のインタビューだとほとんどは場所を悼むという表現になっていた。考えてみるとこの映画では土地と場所の違いは重要だ。土地は物理的・空間的なあり方で、そこに人が関わってはじめて場所になる。土地を人が認識し、家々を建てたり、自然の恵みを頂いたり、田畑にしたり、逆に怖れたり、名前を付けたりすることによって、場所が生まれる。閉じ師の仕事は後ろ戸を締めることで終わった場所を悼み、土地を神々に返すことだ。やがてその土地からは新たな場所が生まれるのかもしれない。