メモ帳用ブログ

色々な雑記。

H2の今うぇぶりでやってるところの、広田・島・大竹の陰湿な親戚・幼なじみ関係は面白い。親戚付き合いがそれなりに密だと、ああいう大嫌いだけどそんなに嫌いじゃないというややこしい関係が生まれるのにリアリティがある。プラスしてその3人に関係を持つ佐川。

佐川の登場エピソードは亡き兄を巡る英雄絡みの話だけど、早い段階で2人ともそっちは吹っ切ったせいか、以後の掘り下げは現在の高校の人間関係中心に。比呂のライバルとしての面以外まで英雄の掘り下げをすると話がややこしくなるってのもあるかも。そういう意味ではライバルになることを諦めたクロスゲームの東雄平のほうが、兄や主人公と知り合う前に背負ったものの掘り下げは丁寧。東雄平は英雄と佐川の要素をブレンドしたっぽくもある。ただ深掘りはしてないけど、英雄の家族・幼なじみ関係の設定は、大人ぶってても大人じゃない精神面の設定とマッチしてはいる。英雄は比呂よりはマセてて佐川に対しても兄貴分ぶってて、でも幼なじみ3人では真ん中で兄弟としては次男。メインキャラクターのHの2×2=4人の大人度でも、誕生日順通りに、ひかり、英雄、比呂、春華な感じ。英雄は比呂よりはマセてても一番大人ではないポジション。

高校生のレギュラーキャラだと、明確に兄ポジなのは島だけか。22巻の悪かったな、ドジで――の回で、島・弟・大竹が野球をやってるのを見て佐川が微笑むのは自分の好きなシーンだ。

広田のフルネームが広田勝利で、島とかから「カッちゃん」って呼ばれてるのは妙に自分のツボに入ってしまう。だってあだち漫画で「カッちゃん」といえばタッチの上杉和也だから。あだち漫画では作品が違えば顔被りはもちろん名前被りもノーカンだけども。読者からのこじつけとしては一応広田勝利も弟だと言えることは言えるのかな。作中のポジションとしては、達也・和也のネガである柏葉英一郎・英二郎の英二郎と同じく、主人公に屈折をぶつける悪役ではある。ただ、 H2の本筋は友達・ライバル関係。なので、最後の試合で広田は家族の悩みを抱えていたけど、比呂との対決の主眼はあくまで主人公の敵からライバルへの変化の方に置かれていた。広田にとって家族との関係は対決を通じ自分と向き合う中で答えを見つけ出すものだった。島や大竹との親戚付き合いも良くも悪くも正解などなく、折り合いをつけつつ続いていくものなんだろう。

あと、そういえば広田はあだち漫画のワルっぽくてファーストで4番なライバルポジションのはしりでもあるのか。