メモ帳用ブログ

色々な雑記。

さらざんまい五皿目。ノベライズもそこまで。

矢坂家の虚飾と暴露

偽物(と一稀は思いつめている)の家族と暮らしている一稀は、離れていても本物の絆のある(と一稀には感じられる)兄のいる久慈悠が羨ましいと言う。これが今の一稀の素だろう。だとすると、前回に女装かつ妙にハイテンションで悠に協力を頼んだ時は文字通り演じてたんだなと。

春河の足が不自由な理由と、それに一稀がかなり複雑な感情を持っているらしい背景の解明。

10歳の時、祖父の衝撃の遺言によって家族の真実が暴露される。一稀は実は現在の両親の子ではなく、春河とも兄弟でなかった。だらしない女という祖父の言葉と外見が美人だったことから、アニメを見る限りでは実母は男女関係で一稀をおいていったのかと思ったけど、ノベライズではちゃんとやむを得ない事情が書いてあった。アニメだと尺の都合上視聴者に誤解してもらったほうが説明が省けるという判断かな。一稀も少なからずそう誤解する部分はあったんだろうし。事実を知った直後はショックで家族おそろい(ボーダー柄)の服を着るのをやめたりもしたけれど、何も知らない春河のまあるいえんで繋がっていると言う言葉で家族に戻る。ボーダー柄はまあるい円。この部分のおそろい=ボーダー柄もだけど、ノベライズはまともに考えるとこうだけどそれであってるかなという箇所をそれであってると確定させてくれるのが嬉しい。解釈のズレが重なっていく可能性を気にしなくて済むし、アニメの描写が的確なのを確認できる。

中学2年目前の春休みに実母と再会する。会って話せた事自体に問題はなく、後は見送りをつつがなく済ませられれば、2人の関係に区切りをつけて今の家族の元に帰れるはずだった。ここで一稀が自分を追う春河を無理に振り切ろうとして交通事故にあわせてしまったというのはなかなかにキツい。付いていく気はなかったとはいえ、実母を恋しく思う部分もあったから春河に事情を話せずに強く突き放してしまったんだろうし、罪悪感も倍増。繋いだ手が離れること繰り返し強調する演出が決まっている。この時の一稀はまだ知らなかったけど、実は春河は一稀の実母と会っていたはずで、事情もある程度教えられたから不安になって追いすがってしまったらしい。現在の春河があの匂袋を持っていた。事故直前の場面が1話アバンとほぼ同じなのは何か仕掛けがありそう。

一稀の女装がバレるシーンでの「偽物」の暴露の強調はエグい。春河にも義理の両親にもまともに見られた上に握手会の客も沢山。ゾンビ事件の記憶は改変されるはずだけど、ここも改変の対象になるんだろうか?逃げた一稀を慰めたい燕太、なじる久慈。かつて春河に怪我を負わせたのに誰からも責められなかったことを気に病む一稀にとって、加害者と断じる久慈の言葉はかえって一稀の気持ちに区切りをつけてくれるかも。今までの燕太の言葉が全く響かなかったのは悲しいけど仕方がない。日常側の燕太や春河の言葉で気持ちの整理が着くのならそもそも非日常のカッパや久慈と出会って皿を集める必要も無いし。この時久慈が強い言葉を使ったのは自分も加害者の上に兄も加害者にしてしまったゆえ。燕太と喧嘩した時も、ゴールデンコンビなのに何もしなかったことを責める。一稀と燕太に絆があるのを前提にしているところに人の信頼関係を大切にしたい性格が出ている。

あと、久慈による誘拐失敗のドタバタで吾妻サラに人外形態があると判明。キュウリ好きだしカッパか?ケッピと同陣営?