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さらざんまい第十皿

最終回前に感想書くため時間ギリギリでいつもよりポエミー。

主人公の中2トリオと対比される敵役のレオとマブはオトナのBLカップル。オトナの関係。

対比としては、主人公の一稀とゴールデンコンビの燕太、裏主人公的な悠と兄の誓、悪堕ち元主人公的なのレオと恋人のマブ、という部分もこの最終局面では重要。皿を手に入れ未来を繋げるのは主人公である一稀だけだけど、それ以外が間違っているわけでもない。レオとマブの関係は直接描写する尺が無い分、対比で想像させるスタイル。

開幕早々ご丁寧に燕太の残り時間が4時間だと具体的に教えてくれるレオ。残り時間の確認は緊迫感のために大事。ぷれざんまいによればレオ・マブ・ケッピは昔もさらざんまいしていた仲だそう(漏洩のBGMがカワウソイヤァのアレンジなのが面白い)。OPでさらっとポーズをしていた4人が全員さらざんまいのうたを歌った。でもレオのケッピへの当たりがキツいのは、不可抗力とはいえ黒ケッピが激突したせいでマブが一度死んだからかな。

カワウソに誘惑されかかるが拒絶する燕太。燕太は一稀とはゴールデンコンビ以上の関係になれないことはわかっている。わかっていてそばにいたい。一稀が尻子玉で自己犠牲をすることも、それで自分が一稀を忘れてしまうのも嫌だ。

マブとレオのすれ違いはいよいよ決定的なものに。カワウソに最後のひと押しをされたマブは、思いを伝えるために自ら投身。欲望と判定されカパゾンビとなる。幾原監督の劇場版セーラームーンRのコメントによれば愛は与えるもので、恋は見返りを求めるもの。だからレオと思いを伝え合いたいマブの願いは欲望であり恋。マブは恋人のレオと恋を伝え合いたかったんだろう。かつてマブがカワウソに願ったのはレオが嫌いだと嘘をつかされようと、カワウソの道具にされようと、レオのそばにいつづけること。そばにいるためなら嘘だってつくし、繋がりをうばわれたことも黙っていた。この場面は、第八皿でもうそばにいれないだろう状況では嘘でも一稀を嫌いだとは言えなかった燕太との対比かな。それとマブがカパゾンビとして死に、忘れられることを覚悟で思いを伝えたのも燕太の逆。ただ、オトナのカップルであるレオとマブはこうするしかなかったんだろう。お互い辛い思いを抱えることになろうと、現実的に選べる手段の中から、限界ギリギリまでそばにいるための道を選んだ。

投身よる死で愛を伝える、忘却、あたりのモチーフはトーマの心臓っぽい。
ラストで黒ケッピとカワウソに飲み込まれる悠。疲れた、という言葉がこれ以上無く悠の現状を表していて切ない。EDの1人の影はもしかして一稀でなく悠?