こだわり≠バランス
不幸中の幸いなことに前期は反芻しがいのあるアニメが多かった。
湯浅：
「浅草はストーリーについてどう考えているんだろう……あまり設定から入る人って考えてないよな」というところで、「どういう風に考えていったんだろう」ということを考えて、ああいう風な感じになりました。
確かに映像研の浅草氏みたいに設定を細かいところまでこだわって作った後にストーリーに取り掛かるクリエイターって、話の筋に余計な枝葉が付きすぎてバランスが二の次になりやすい気がする。自分が力を入れて作った設定はどうしても他の人に見せたくなっちゃうからね。マニアックな作品なら需要と供給が一致するからそれでもWinWinだけど。
同じ設定にこだわるタイプでも、話をスムーズに回すための構造作りに力を入れるタイプだとまた違うかな。もしくは膨大な設定はあっても必要ない部分は自分の労力を無視して容赦なく取捨選択できるタイプ。ヒットする作品は細かいところがわからなくても楽しめて細かいところがわかるともっと面白いのが多い。
